田村きのこ園(笠間市福原)が9月20日、高級シイタケ「仁久郎(じんくろう)」の予約販売を始める。
山に囲まれ湧き水の豊富な笠間市福原地区でこれまで65年以上、シイタケを栽培してきた同社。
2代目社長の川島拓さんによると、2019年冬、「田村きのこ園」創業者の田村仁久郎さんの育てたシイタケに出合い、「この味を未来に残したい」との思いから2022年、シイタケ栽培事業を継承したという。川島さんは「田村さんは天皇陛下献上品の選出や農林水産大臣賞を受賞するなど、高い技術力が評価されてきた『シイタケの匠』」と話す。
「『仁久郎』は、当社が独自の菌床栽培方法で生産する『福王しいたけ』の中から厳選した物。菌床の原料や配合、菌床作りから収穫・出荷まで一貫して行うことで、仁久郎の味と美しさが生まれる」とも。「直径11センチ以上、厚さ3.5センチ以上、軸の太さ2センチ以上の基準をクリアした形の美しい物だけを選んでいる」とも。
「師匠の名前である『仁久郎』は、もともと一番小さなシイタケに付けられていた名前。この名を今度は一番大きく美しい最高のシイタケに付けた」と川島さん。「最高峰のシイタケとともに未来に残したい」との思いを込め、昨年亡くなった先代の名(仁久郎)を付けたという。
川島さんは「(仁久郎は)先代から事業を継承した福王しいたけの味を伝えていくため世に送り出す商品。私の人生を変えたシイタケをぜひ多くの人に食べてほしい」と自信を見せる。
同商品は10月中旬~12月上旬の期間限定で出荷する。収穫量は福王しいたけ全体のわずか約0.8%で、100箱限定の販売となる。1日に2~3箱、納得のいく品質の物が取れた時のみ出荷するとしていう。
価格は1箱4個入り5,000円(送料別)。予約受け付けは9月20日20時から、「田村きのこ園」公式オンラインショップで行う。