茨城町と水戸市の菓子店8店舗が茨城町内産米粉を使った菓子を共同で開発し、11月下旬から順次販売している。茨城町農畜産物きらり実践協議会が企画し、地元菓子店に商品開発を依頼した。
茨城町農畜産物きらり実践協議会と地元菓子店が開発した町内産米粉を使った菓子
同協議会は2023年、町特産品である干し芋を使った菓子の開発を企画し、町内2事業者が干し芋の「ガレットサンド」と「パイ包み」を商品化した。現在も町の土産品として親しまれているなど同取り組みが好評だったことを受け、今回は米粉を使った菓子の開発を企画。茨城町内7事業者と水戸市内1事業者と共に10種類の商品化を実現した。
開発した商品は、パティスリー ブローニュ(大戸)の「米粉のクッキー」(120円)と「米粉のシフォンケーキ」(ホール680円)、パティスリーシャロン(桜の郷)の「米粉のフィナンシェ」(250円)、CINARIS(シナリス・水戸市平須町)の「米粉クッキー」(108円)、Ami Cafe'(上石崎)の「トリコロールパルフェ」(700円)、菓笑 堀江製菓(常井)の「お米のカステラ」(200円)と「笑笑(にこにこ)だんご」(170円)、パティスリー志粋(大戸)の「チュイルのおこめっこ」(200円)、米蔵高安(下飯沼)の「米粉のシフォンケーキ」(カット390円、ホール1,200円)、納屋cafe(下土師)の「米粉のスコーン」(300円)。
菓子に使う米粉は、同町の農家「ファームランドさいとう」(若宮)の米粉専用品種「ミズホチカラ」が中心で、「米蔵高安」と「納屋cafe」は、それぞれ自家栽培のコシヒカリを使っている。同町農業政策課職員で同協議会事務局メンバーの長洲恵子さんによると、「米粉を使うことで軽やかな食感と自然な甘みが広がる」など、小麦とは違った味わいになるという。
長洲さんは「茨城県のスイーツフェアなどに足を運び米粉に着目した。米は町の特産品であり、近年減少傾向にある米の消費拡大を推進する企画になると考えた。物価高騰の中でも手頃で求めやすい商品となるよう事業者と調整した。各店の味を楽しみながら、新たな町の土産品として活用してもらえたら」と呼びかける。