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茨城フロッグスが酒蔵見学とリーダーシップ研修 若手約15人が参加

明利酒類での酒蔵見学の様子

明利酒類での酒蔵見学の様子

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 若手人材育成に取り組む「茨城フロッグス」が12月3日、酒蔵見学とリーダーシップ研修を組み合わせたツアー形式のイベントを開いた。

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 茨城フロッグスは2019(令和元)年に「常陸フロッグス」として発足。沖縄の「琉球フロッグス」をモデルに、茨城にゆかりのある中学生から大学院生を対象とした6カ月間の人材育成プログラムを行い、シリコンバレーなど海外での研修やビジネスプラン発表を通じて若手イノベーター人材の発掘・育成を目指す。参加費は無料で、企業スポンサーや個人寄付で運営する。

 3年前からは地域企業向けの研修プログラムも開始。地元企業では同期が少ないという課題に対し、「地域内同期」を作る感覚で異業種の若手が学び合える場を提供してきた。これまで60人以上が参加している。

 今回は茨城大学の学生や地元企業の若手社員ら15人が参加。午前中は明利酒類(水戸市元吉田町)の「別春館」で酒蔵見学ツアーを行った。加藤喬大常務が案内を担当し、酒造りの工程だけでなく、同社が取り組む事業の差別化や価値づくりについて語った。

 午後は茨城いすゞ自動車本社(水戸市五軒町)6階会議室に会場を移し、「未来を創るリーダーシップ研修」を行った。講師はヤマオコーポレーション社長の鬼澤慎人さん。鬼澤さんは「リーダーシップは人をまとめるだけでなく、まず自分自身をリードすることが大切。知っていることとできていることは違う」と語り、参加者同士のグループワークを交えながら研修を進めた。

 鬼澤さんは「理解」と「気づき」の違いについても解説。「理解は頭でわかること。気づきは腹に落ちること。人は気づかない限り変わらない」と述べ、体験学習サイクルとして「考える、対話する、実践する、振り返る」の4つのステップを示した。「正解がわからない時代だからこそ考える必要がある。いい話し合いをして知恵を出し、協働することが大切」とも。

 参加者は少人数のグループに分かれ、進行役を決めて対話形式で学びを深めた。午前中の酒蔵見学で気づいたことを共有する場面では、「コアな事業を軸にしながら価値を広げている点が学びになった」「現状に満足せず先を見通す力が大事だと感じた」といった声が上がった。

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