ギャラリー「道物語農場」(笠間市本戸)で11月22日・23日、野田市で関宿土手焼窯を主宰する相羽勝幸さん(70)の作品展が開催された。
相羽さんは武蔵野美術学校を卒業後、棟方志功に版画を学び、版画と作陶に取り組んでいる。茨城県と境を接する利根川べりの農村の情景をほうふつとさせる作品が、訪れた市民を魅了していた。
相羽さんは美術教師として教壇に立つ傍ら、地元・関宿の土を使った陶芸に取り組んできた。笠間の窯業指導所などにも足を運び、試行錯誤を重ねながら築窯。利根川の自然が生み出した土を生かした作品を発表。新綜工芸会会員として活躍し、国内の公募展などでの数々の入賞歴を誇っている。
今回は、野田市と笠間市でデュアルライフを過ごす富田正義さんの工房兼ギャラリー「道物語農場」で初めての作品展となった。版画、陶芸合わせて約100点を展示した相羽さんは「これまで、千葉や都内での作品展はやっていたが、陶芸の本場・笠間ではどうかなという思いがあった。でも、多くの方に見てもらい、これからも開催したい」と意欲をみせる。
道物語農場は、千葉県野田市でもギャラリーを開設。笠間の農場育てた野菜類を野田で販売している。発表の場を提供した富田さんは「これをきっかけに農作物ばかりでなく文化面でも、千葉と茨城を結ぶ懸け橋になれば」と話す。