プレスリリース

夏休み涸沼で二ホンウナギをモニタリング ラムサール湿地で知る生物多様性 8月23日(土)〔茨城 栃木〕

リリース発行企業:パルシステム生活協同組合連合会

情報提供:

生活協同組合パルシステム茨城 栃木(本部:水戸市梅香、理事長:青木恭代)は8月23日(土)10時30分から15時まで、親沢公園キャンプ場(茨城町)でウナギの資源回復を目的としたモニタリング調査を実施します。ラムサール条約登録湿地の涸沼(ひぬま)に設置した石倉カゴをすみかにする、絶滅危惧種のニホンウナギや多様な水生生物を観察し、環境を守る大切さを夏休みの終わりに体感します。

九州大学の専門家と探るウナギの秘密
モニタリング調査をする石倉カゴは、網かごに石を詰めて河川内に設置する人工的なウナギの増殖礁です。2024年9月、九州大学農学研究員の特任教授・望岡典隆さん指導の下、行政や地元の漁協などの協力を得て県内で初めて設置されました。設置後2回のモニタリング調査を経て、今回で3回目の定期調査を実施します。

モニタリングには利用者家族など約50人が参加し、望岡さんとともに石倉カゴの中の生き物を調査します。調査では、引き上げた石倉カゴの中にいる生き物を種類ごとに分け、数を数えて記録します。

ニホンウナギを見つけた場合は、長さや太さ、重量を測定します。前回調査で見つけた9匹には、個体識別管理のためピットタグ(PITタグ)を埋め込んでおり、同じ個体がいれば、健康状態や生育状況も確認します。海から遡上して来たシラスウナギが、石倉カゴに定着しているのか確認し、今後の資源回復活動の発展に役立てます。

▲前回調査でPITタグを埋め込んだウナギ

▲設置を準備する石倉カゴ

午後は涸沼水鳥・湿地センターに会場を移し、望岡さんからニホンウナギの生息水域や生態の特徴など研究で解明してきた秘密を教えてもらいます。センター内は涸沼の自然や人との関わりを解説する展示が設けられ、生物模型やミニ水族館などで生き物を観察できます。
「涸沼石倉カゴモニタリング調査」開催概要
【日時】2025年8月23日(土)10時30分~15時
【会場】10時30分~12時 ウナギモニタリング作業
             親沢公園キャンプ場(東茨城郡茨城町上石崎4144-4)
    13時30分~15時 ウナギの学習会
             涸沼水鳥・湿地センター(東茨城郡茨城町下石崎2585-4)
【講師】九州大学農学研究院 特任教授 望岡典隆さん、
    パルシステム生活協同組合連合会水産課職員
【参加団体】日本生活協同組合連合会、大隅地区養まん漁業協同組合、(株)コ・ネクト、
      パルシステム生活協同組合連合会、生活協同組合パルシステム茨城 栃木
【参加者】約50人

食べて守るウナギの食文化
パルシステムは 2013 年、ニホンウ ナギの絶滅危惧種指定を受け、大 隅地区養まん漁業協同組合(鹿児島県鹿屋市、楠田茂男組合長)ととも に「大隅うなぎ 資源回復協 議会」を設立 しました。 日本の 食文化や産地 を守るため 、商品の利用点数 に応じた額や応援募金を積み立て、生息環境や資源 回復に向けた調査研究、学習会などを重ねてきました。

資源回復 活動当初から望岡さんの協力 を得て、鹿児島県大隅半島の河川で石倉カゴ設置と定期調査を継続し、一定の成果を確認してきました。この成果を受け、汽水域で流れも緩やかな茨城町の涸沼に石倉カゴを設置しモニタリングを開始しました。
ラムサール湿地の生物多様性
涸沼は2015年、水鳥が生息する国際的に重要な湿地としてラムサール条約に登録されました。海水と淡水が混ざり合う環境から、希少な生き物が多数生息する湖沼として親しまれています。茨城町指定天然記念物のヒヌマイトトンボをはじめ、ニホンウナギやクロベンケイガニ、トウキョウダルマガエルなど、多様な生き物が確認されています。

条約では、地域が一体となって自然環境の保全を図り、持続的な資源利用と観察を継続することが求められます。パルシステム茨城 栃木は条約に則り年2回、自然豊かな涸沼の生態系や環境を学び、次世代に残せるよう環境保全への理解を広げる自然観察会を開催しています。これらの継続した活動が認められ、パルシステム茨城 栃木は2022年、クリーンアップひぬまネットワークから「水質浄化活動功労者」として表彰されています。

パルシステム茨城 栃木はこれからも、利用者や地域の多様な人たちとともに、豊かな自然環境を次の世代に残していきます。

▲2025年2月開催の涸沼バードウォッチング

▲2025年7月開催の涸沼生き物観察会

生活協同組合パルシステム茨城 栃木
所在地:茨城県水戸市梅香2-1-39、理事長:青木恭代
出資金:70.9億円、組合員数:14.1万人、総事業高:183.4億円(2025年3月末現在)
HP:https://www.palsystem-ibaraki.coop/

パルシステム生活協同組合連合会
所在地:東京都新宿区大久保2-2-6 、理事長:渋澤温之
13会員・統一事業システム利用会員総事業高2,604.2億円/組合員総数176.2万人(2025年3月末現在)
会員生協:パルシステム東京、パルシステム神奈川、パルシステム千葉、パルシステム埼玉、パルシステム茨城 栃木、パルシステム山梨 長野、パルシステム群馬、パルシステム福島、パルシステム静岡、パルシステム新潟ときめき、パルシステム共済連、埼玉県勤労者生協、あいコープみやぎ
HP:https://www.pal-system.co.jp/


2025年は国際協同組合年です

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