これからの茨城大学や大学のあり方について考える「みんなの『イバダイ学』シンポジウム」が12月22日、茨城大学水戸キャンパス(水戸市文京2)で行われる。
来年5月31日に創立70周年を迎える茨城大学の記念事業「みんなの『イバダイ学』プロジェクト」の一環。大学教職員、学生、地域の人々が率直な意見を交わし、同大の将来像を継続的に作る場と仕組みを設けようと企画した。
「人口減少や社会の転換期となる中、地方の大学として茨大は何を目指すのか、そもそも大学の役割とは何かという本質に立ち返り、地域の中にある大学としてあるべき姿を考えていければ」と佐川泰弘副学長。
当日13時からは、社会学者でオックスフォード大学の苅谷剛彦教授を講師に迎え、日本と英米の大学における教育の違いを通し、大学が社会において果たす役割などの視点といった特別講義を行う。14時15分からは、同大や大学そのものを観点に「イバダイ学を考える5つの問い」をグループに分かれてディスカッション。
テーマは「残る『知』とは何か?」「大学における『学び』とは何なのか?-過去・現在・未来」「いばらきのイノベーションと雇用-大学は何ができる?」「グローバル化ってしなきゃいけないんですか?」「地域空間と大学ーキャンパスは進化する?」の5つ。それぞれのテーマに「アカデミスト」の柴藤亮平さん、「Institution for a Global Society(IGS)」の中里忍さん、東大発イノベーション教育プログラム「i.school」横田幸信さん、「リバネス」環野真理子さん、「宇都宮大学大学院」小波津ホセさん、「納豆」宮下裕任さん、「YADOKARI」ウエスギセイタさんをゲストスピーカーに議論を行う。シンポジウム終了後には、運営メンバーを中心に議論をまとめ、5月の記念式典で発表するという。
佐川副学長は「まずは22日のシンポジウムでの意見や期待を『仮説』に、ここで完結させず継続的に展開し、これからの茨城大学を育てていきたい。地域の方にもぜひ参加してほしい」と来場を呼び掛ける。
12時30分開場、13時開演。入場・申し込み無料。