水戸市泉町で茨城大学生が中心となりリノベーションした交流拠点「マチノイズミ」が3月24日、プレオープンした。
同施設は美容室だった24.2坪の空き店舗を改装。改装資金調達はクラウドファンディングで支援者を集めた。学生を中心に地域の社会人が、連日掃除や設備のサビ落とし、ペンキ塗りを行いプレオープンを迎えた。
当日は「マチノイズミプレオープン」として、3部構成のイベントを開催。第1部ではプロジェクトの説明。第2部ではプロジェクトの中心として活動する泉町二丁目商店街振興組合の秋山道(みち)さん、加藤雅史さん、施設の支配人を務める茨城大学生・藤川尚さんのトークセッションと質疑応答が行われた。
第3部では、コインランドリーを併設するカフェ「喫茶ランドリー」(東京都)を経営する常総市出身の建築コミュニケーター・田中元子さんが講演を行った。講演では、田中さんのこれまでの活動や人々の「やりたい」が実現する場としての「喫茶ランドリー」について語った。
同プロジェクトに対しては、「いろいろな人たちがまちづくりに参加している印象。今日の講演も、学生・主婦・子ども・地域・ご高齢者・行政など多世代他業種に渡っていて素晴らしい。その全てが関わるような場所にしてほしい。『人口が多い街』より『人の姿が見える街』を目指して楽しんでほしい」とエールを送った。
施設は、各種スクール、講演会、会議室、ワークショップ、料理教室、チャレンジ店舗による1日店舗、演劇、エコノミーシェアリングなど幅広い利用に対応する。
藤川さんは「マチノイズミが目指す姿は多世代の交流の泉。自分自身が大学生の身分ということもあり、大学生が水戸のまちなかへと繰り出し、異なる世代の人々との交流を深めるきっかけづくりをしていきたい。そして大学生が異なる世代とつながるだけでなく、異なる世代同士をつなげる場を作り出し、水戸のまちなかを盛り上げていきたい」と意気込む。
今後は子ども食堂「310食堂」を毎月第3土曜に開催するほか、まちなかランチマップ作成やデジタルサイネージのコンテンツ作りを行う予定という。