日立市のITベンチャー企業「ユニキャスト」と「いきいき茨城ゆめ国体・いきいき茨城ゆめ大会」実行委員会が9月27日、笠松運動公園(ひたちなか市大字佐和)でヒト型ロボット「Pepper(ペッパー)」の贈呈式を行った。
2005(平成17)年、茨城大の学生が創業したユニキャストでは、ビジネスの課題をテクノロジーで解決する「クライアントワーク事業」やITインフラの運用などを行う「ITインフラ事業」、コミュニケーションロボットの業務を活用した「ロボティクス事業」を展開している。
社長の三ツ堀裕太さんによると、同社が2016(平成28)年に茨城空港で行ったペッパー活用の実証実験では、子どもを中心に多くの人の方から積極的に話し掛けられる様子が見られたという。
国体会場でのペッパー活用については、2018(平成30)年9月から実行委員会と話し合いを重ね、今年1月から国体や障害者スポーツの競技案内や茨城県の観光情報、クイズなど国体仕様の設定を行ってきたという。同社サポートエンジニアの山崎真吾さんは「漢字や競技により特殊な読みがあるため、ミスのないようスタッフが何度も設定の確認を行った」と振り返る。
この日は、ペッパーが人を認識し「いらっしゃいませ。いばらき国体へようこそ」と声を掛ける様子や、コミュニケーションを積極的に取る様子、競技についての解説を行う様子などが披露された。
贈呈されたペッパーは国体開催期間中、物販ブースなどを展開する「ラッキー広場 総合案内所」で国体のスタッフユニホームを着用し、会場案内や競技案内、観光案内などを行う。
実行委員会事務局長の石田奈緒子さんは「国体仕様のペッパーが、茨城に最先端もあるというシンボリックになるのでは」と期待を寄せる。三ツ堀さんは「ペッパーを通して、茨城に新しいテクノロジー産業があることを知ってもらい、楽しんでいただけたら」と笑顔を見せる。