茨城県植物園(那珂市戸)で現在、ヒスイ色の花弁が特徴の熱帯植物「ヒスイカズラ」の開花が始まった。
ヒスイカズラはフィリピン原産のマメ科植物。長さ20~30メートルにもなることもある常緑性のつると勾玉(まがたま)のような形状で房状に連なるヒスイ色の花が特徴。野生での生育条件が厳しいことから、IUCN(国際自然保護連合)レッドリストに登録されており、絶滅危惧種となっている。現在、園内の熱帯植物館のジャングルゾーンで見ることができる。
担当者の佐藤浩治さんによると、堂園のヒスイカズラは15年前に植えた2株。「花の色は年々濃く、鮮やかになっている。不思議なもので、バラバラに咲いていた花がいつごろからかまとまって咲くようになった。まるで『すごい』『きれい』と声を掛ける来館客を楽しませようとしているかのよう」とほほ笑む。2月上旬から咲き始め、最盛期は3月上旬の予想。房状のヒスイカズラが連なり、鮮やかなヒスイ色のカーテンのように見える様子はSNS映えすると来園者の人気を集めている。
同園担当者は「ヒスイカズラは北関東では見られる場所が少ない。毎年楽しみにしている方もいて、問い合わせの電話も多い。3月いっぱいは楽しめるので、足を運んでもらえたら」と来園を呼び掛ける。
施設内では現在、マイソルヤハズカズラ、モモタマナなども開花している。
開園時間は9時~16時30分(ヒスイカズラが見られる熱帯植物館の開館時間は9時30分~16時)。入園料は、大人=300円、70歳以上=150円、中学生以下無料。