水戸市の南仏料理店「ラヴィプロヴァンソ」が4月24日、天王町「ヴィレッジ310」1階に移転オープンする。
同店オーナーシェフの富田千夏さんは水戸市出身。高校生時代にパンやお菓子作りに目覚め、卒業後建築会社に就職したが夢を諦められず、23歳でパリの製菓学校に入学。卒業後はワーキングホリデーで渡仏し、現地の店で修業。その中で、南仏の温暖な気候で育つ豊富な野菜やハーブの魅力に引かれ、2012(平成24)年10月、水戸市常磐町に南フランスの家庭料理を提供する店を出店した。
富田さんは「南仏は海に面し、野菜、魚、肉など豊かな食材に恵まれ、のどかな所も茨城に似ていて感性が合った。南仏料理は野菜ベースで、こてこてのソースを使わないので日本人の口に合う。季節の野菜をできるだけ取り入れ、自然と一緒に生きていくというこだわりでメニューを決める」と話す。「もっと大きな店で自慢の南仏料理を食べてもらいたいとの思いから移転した」とも。
マヨネーズなど調味料からデザートまで、ほぼ手作り。「2年前に体調を崩した時に、体を整えるには、まずは体に良いものを食べるということを痛切に感じた」と富田さん。糖質制限のメニューと菜食主義者「ヴィーガン」向けのメニューもそろえる。富田さんは「家では作れない、食べたことのないおいしさや驚きで店名の『喜びのプロバンス』を体感してもらいたい。料理を提供するという私の仕事が誰かの力になれば」と意気込む。
メニューは全てテークアウトに対応する。「おからとビーツのサラダ」「ニンジンのグラッセ・ニンニクマヨネーズ」「カリフラワーのターメリックサラダ」などの前菜類(100グラム300円)、「ラタトゥイユ」「レバースパイス煮」「モロッコ風ミートボール」(100グラム400円)は、テークアウト容器で量り売りする。このほか、「トマトのファルシ(肉詰め)」(700円)、「キッシュ」(500円)、「ガレット」「自家製パテ・ド・カンパーニュ」「ココナツカレー」(以上、800円)など。「ファラフェルピタサンド」「フロマージュのタルティンヌ(オープンサンド)」(以上、900円)などのメイン料理も用意する。
新型コロナ予防対策に伴い現在の営業時間は9時~18時。月曜・最終火曜定休。