ひたちなか市阿字ヶ浦海岸で8月28日・29日・30日、車内からライブと映画を楽しむ「阿字ヶ浦ドライブインライブ・シアター」が開催される。
アカデミー賞ノミネート作品「ダムキーパー」(写真提供=トンコハウス)
同企画は、同市在住の関山大介さんと川嶋啓太さんを中心に発案。新型コロナウイルスの影響でイベントや祭り、海水浴場が中止となったことから、観光業やエンターテインメント業、地域の活性化につなげようと企画を進める。夏休みが短縮となってしまった子どもたちへ夏の思い出を提供したいという目的もあるという。
期間中、阿字ヶ浦海水浴場駐車場に巨大なスクリーンとステージを設置。停車した車内からライブやスクリーンを鑑賞できる。日替わりでアーティストによるライブと映画上映を行う。阿字ヶ浦地域の有志団体「イバフォルニア・プロジェクト」や海の家「とらや」「山形屋」とも連携する。
28日の出演は、DJの「RYO from PROOF」さん、ジャズトランペット奏者の黒田卓也さん、シンガー・ソングライターの「Kiki Vivi Lily」さん、「T-CASH」さん。映画は「GREEN BOOK」上映する。
29日は、アメリカのアニメーションスタジオ「TONKO HOUSE(トンコハウス)」とのタイアップ企画を展開する。8月21日~8月30日に開催する「トンコハウス映画祭」のサテライト会場「SEASIDE TONKO THEATER(シーサイドトンコシアター)」として「ダム・キーパー」「ムーム」などを上映する。
「トンコハウス」は、ピクサーで「トイ・ストーリー3」「モンスターズ・ユニバーシティ」などの制作に携わった堤大介さんと、スケッチ・アーティストとして「レミーのおいしいレストラン」の制作に携わったロバート・コンドウさんが2012年に立ち上げたアニメーションスタジオ。
当日上映するトンコハウスの初監督作品「ダム・キーパー」は、2015(平成27)年の米国アカデミー賞短編アニメーション部門にノミネートされ、世界各地の映画祭でも20以上の賞を受けている。「ダム・キーパー」上映中は全編ミニオーケストラによる生演奏も行う。
ライブは、DJの「Yummy」さん、「牧野竜太郎 with BRICKS Tiny Orchestra」が出演する。
30日は、DJの「TAICHI」さん、キーボーディストでトラックメーカー、プロデューサーなども手掛ける「Kan Sano」さん、シンガー・ソングライターの「Michael Kaneko」さんが出演。映画は「シェフ ~三ツ星フードトラックはじめました~」を上映予定。
接触を避けるために、キャッシュレスサービス「PayPay」協力の下、車内から事前注文をし、決済まで非接触で行う。注文した商品は、スタッフが客の車まで届ける形を取るなど感染予防に努める。
川嶋さんは「これまでのように人が集まることはできないが、『大切な人と過ごす時間』にもっと向き合える良いきっかけになるのでは」と話す。関山さんは「重く、ふさぎがちな世の中全体のムードを、イベント開催という形で風穴を開けていきたい。新しい取り組みを地域に根付かせることであらゆる人が立ち上がるきっかけを作りたい」と意気込む。
チケットはクラウドファンディングのリターン品として販売する。「お土産付きドライブインシアターチケット」(各日1台=8,000円)「阿字ヶ浦ドライブインライブシアター限定Tシャツ」(5,000円)、阿字ヶ浦ドライブインライブシアター限定Tシャツとお土産付きの「応援プラン(3万円、5万円)などを用意する。
開催時間は15時~21時。収容台数は1日80台。