森林・林業・木材産業などの自然環境について、理解と関心を深めてもらおうと企画するPRイベント「いばらき森林づくり・木づかいキャンペーン」が10月30日・11月1日の2日間、水戸駅北口で開かれた。
同キャンペーンは、10月の木材利用推進月間に合わせ開催される「グリーンフェスティバル」が新型コロナの影響で中止となったことから企画。茨城県内の林業団体、木材産業、建築・住宅関係団体企業などが参加した。
当日は、子どもから大人まで幅広い世代が来場。会場では、茨城県や関東森林管理局茨城森林管理署、茨城県木材共同組合連合会などがパネルや実物の木材製品などを展示。栃木県・茨城県・福島県の県境にある八溝山(やみぞさん=標高1022メートル)周辺で伐採された「八溝材」のPRも行った。クイズコーナーでは、小学生が熱心に問題を解く様子も見られた。
保護者と立ち寄ったという水戸市内の小学校に通う女子児童は「木にもお医者さんがいて、木にとって根っこが人間でいう内臓だと初めて知った。病気の原因が多くあると聞いて驚いた。防災の面でも森林が重要な役割をしていると知って勉強になった」と話す。
茨城県林業協会の石井邦一理事長は「木を植え、育て、活用する緑の活用システムが大切。森林や林業、林産業などについてPRすることで、自然の循環のように森林湖沼など全てがつながっているのだと知り、今一度考えてもらうきっかけになれば」と期待を寄せる。
森林組合に所属し、育林や間伐作業を行っているという岡田瑞穂さんは「茨城県の木は目が詰まっていて質が良い。自分が手にする木材製品がどこから来て、どういった方法で切り出されているのか関心を持ってもらえたら本当の木の価値を分かってもらえるのでは」と話す。
「e do design 一級建築事務所」(土浦市)の江ヶ崎雅代さんは「八溝材は、国内のいわゆるブランド材に負けない品質。木材については、新築だけでなくリフォームなどでも気軽に相談してもらいたい。今、切り時の木がそろっているので、ぜひ地域の木の良さを知ってもらえたら」とほほ笑む。