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茨城町で若手農業者向け「農福連携セミナー」 農業経営の引き出しの一つに

セミナーには若手農業者18人が参加

セミナーには若手農業者18人が参加

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 若手農業者向け「農福連携セミナー」が11月12日、茨城町駒場庁舎で開かれた。

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 農福連携とは、「農」と「福祉」の連携を示す言葉で、「障がい者らが農業分野で活躍することにより、自信や生きがいを持って社会参画を実現していく取り組み」(農林水産省)で、農林水産省及び厚生労働省が中心となって各種施策・政策を推進している。

 高齢化や就業人口の不足などによる担い手の確保を課題とする農業と、障がい者の就労機会の拡大や就労継続支援B型事業所の工賃の向上などを求める福祉側の双方がメリットを得る取り組み。全国で取り組みが広がっており、茨城県農林水産部が行った令2019年度の「農福連携に取り組む農業経営体の実態調査」によると、茨城県内で農福連携に取り組む農業経営体は41。

 当日は、茨城町の若手農業者18人が参加。県央農林事務所の経営・普及部門地域普及第二課・武藤知美主任による「農福連携の導入について」の講義のほか、取り組み事例として「照沼農園」(水戸市)による「農福連携の取り組みによる経営への影響」の講演、質疑応答が行われた。参加者からは「どの辺りの業務を任せているのか」「仕事を頼むに当たっての言語化へのポイントはあるか」といった質問が挙がった。

 主催した茨城町生活経済部農業政策課の小松陽人さんによると、茨城町では、町内農家からの労働力不足の声を受け、2019(平成31)年4月から農業者と福祉事業所のマッチングを開始。昨年は、4人の農家が農福連携を活用したという。小松さんは「担い手不足や高齢化が進む農業経営の引き出しの一つになればと企画した」と話す。

 「さいとうファーム」社長の斉藤卓也さんは「農福連携を活用したことがあるが、今日の講義で作業の委託について時給での設定ができることや茨城県内には福祉関連の事業者が200以上あることを知った。これから、より連携してできることがあるのでは」と期待を寄せる。

 2018(平成30)年に移住し、来年から新たに就農するという大山健一郎さんは「元々農福連携を知っていたので参加した。話を聞いて、不安が解消されたのでよかった」と話し、妻の章子さんは「これから農業を始めていくところだが、(農福連携を)将来の選択肢に入れてもいいのではないか」と見解を示す。

 県央農林事務所の武藤さんは「農福連携について、分からないことも多いと思う。事例集などもあるので、うまく経営の中に取り入れてもらえたら」と話す。

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