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笠間のBMXレーサー岡本春斗選手が明治安田生命「次世代トップアスリート」に選出

BMXの自転車を前に笑顔を見せる岡本春斗選手

BMXの自転車を前に笑顔を見せる岡本春斗選手

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 笠間市在住で水城高校3年のBMXレーサー岡本春斗選手が11月、明治安田生命「次世代トップアスリート」に選ばれた。

YBPでアタック中の岡本選手

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 明治安田生命の「地元の元気プロジェクト」の一環。同社が2015(平成27)年から展開してきた「次世代トップアスリート応援プロジェクト」を継承するもので、支援する若手アスリートとさまざまなイベントを行い、地域社会との一体感醸成や、子どもたちの夢や地元愛を育むことへの貢献を通じて、地域を盛り上げる。新たに、クラウドファンディングを活用し、各地域で選出した若手アスリートの支援金の一部を募る仕組みを導入。地域が一体となり地元の若手アスリートを応援することを目指す。

 岡本選手は現在、BMX各種大会をメインに、MTBでのENS(エンデユーロナショナルシリーズ)、DH(ダウンヒル)、ロードバイクレース、シクロクロスレースも参加している。チーム「バンピーパス」は、岡本春斗選手、妹の彩桜選手、サポートに父の吉功さん、メンテナンスガレージにバンピーパス(水戸市)で構成する。今後は明治安田生命が春斗選手のメインスポンサーを務める。

 岡本選手は、父・吉功さんの影響で、小3からマウンテンバイクに乗り始め、次第にBMXに興味を持ったという。小学生当時は、マウンテンバイクとBMX、ロードバイク、クロスバイクと各種自転車を並行して取り組んだ。中学生になると、新潟・静岡・埼玉・大阪・広島など全国各地に遠征。プロ選手と共にオープンレースに出場し、ベスト16に残ることもあった。「センスがあるのかもしれない」家族や地域の自転車店など周囲の協力を得ながら経験を積んだ。

 岡本選手は「高校1年の時、ジャンプの練習中にひざの靱帯(じんたい)を断裂し、1年間のブランクを余儀なくされた。片足立ちでも立てず『もうだめじゃないか』と弱気になったこともあった」と振り返る。家族や医師、BMXの仲間や友人、地域の人たちから「早く治せよ」「お前なら大丈夫」応援の声と、憧れる国内トップクラス選手の一人・菊池雄選手のけがからの復帰もリハビリの原動力になったという。「徐々に、いけるんじゃないか、ここまでやり続けてきたのにここで辞めたらもったいない。頑張るしかないと、リハビリに励んだ」と岡本選手。

 復帰後は、けがをした場所で足がすくむこともあったが、何度も練習に通い、再びジャンプできるようになった。その後、ジャパンシリーズ戦東日本秩父チャレンジクラスで3位、ジャパンシリーズ戦東日本新潟上越チャレンジクラスで3位など実績を重ねている。

 次世代トップアスリート制度への応募は今年10月、笠間市スポーツ振興課から提案されたことがきっかけという。岡本選手は「遠征の資金不足から国際大会への出場を諦めたこともあり、このプログラムに通ればもっと挑戦できると思った」と話す。

 岡本選手は「選出の知らせに率直に驚いたし、うれしかった。まずはBMXで結果を残し、オリンピックを目指したい」と意気込む。来春、大学進学が決まっているという岡本選手は「大学では選手としての活動のほか、スポーツトレーナーとしての勉強もしていく。将来は選手として身につけた技術や視点を生かし、自分以外の人の役に立ち社会貢献していきたい」と意欲を見せる。

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