茨城県内で現在、新型コロナウイルス感染拡大を受け、成人式の中止や延期が相次いでいる。
2020年度の成人対象は、2000(平成12)年4月2日~2001(平成13)年4月1日生まれの新成人。県内の今年の新成人は2万8901人(男1万4922人、女1万3979人)で、昨年より794人少ない(2020年12月末時点、各市町村調べ)。このうち、ひたちなか市は1711人、茨城町310人などとなっている。
県内では例年、各市町村が成人式に合わせ式典を開いていたが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大の状況を踏まえ、これまでに22市町村が集会形式の式典の中止や延期を決めた。
成人式の中止を決めたのは、6日14時時点で日立市、ひたちなか市、龍ケ崎市、下妻市、常陸太田市、高萩市、北茨城市、つくば市、筑西市、稲敷市、かすみがうら市、茨城町、阿見町、八千代町の14の市と町。
延期を決めたのは、水戸市、土浦市、結城市、常総市、常陸大宮市、城里町、大子町、境町の合わせて8つの市と町。延期後の日程は、常陸大宮市が3月13日、常総市が10月10日、結城市が11月6日で、そのほかの自治体は未定となっている。
そのほかの市町村では、地域や出身中学ごとに時間をずらしての開催や開催時間の短縮、保護者の入場規制、集合写真撮影の中止など対策を講じての開催や、最新の感染状況を見極めた上で予定どおり開催するかどうか検討している。
ひたちなか市では、市のホームページ上に大谷明市長と野沢恵子教育長からの祝辞を掲載するほか、中止を知らせるハガキに当日公開予定の恩師からのビデオレターといった動画QRを記載し、限定公開する予定。
中止を発表した茨城町の小林宣夫町長は同町のホームページ上で「悔いは残るが、このような困難を乗り越える経験が、今後急激に変化する社会で生き抜いていく大きな力になるものと信じている。皆さんは、町の宝、社会の宝。これから、さらにさまざまな経験を積むことによって、いつかこの茨城町の将来を牽引する人材となられ、町づくりの一端を担っていただけること、心より期待いたしている」とメッセージを寄せる。