水戸市在住の中川ケイジさんが社長を務めるふんどしの企画・製造会社「プラスチャーミング」が7月29日、リラックスウエア「ととのうパンツ」の販売を始めた。
2015(平成27)年に水戸へ子育てを理由に移住してきた中川さん。2011(平成23)年からリラックスウエアとしてのふんどしブランド「sharefun(しゃれふん)」を立ち上げるほか、ふんどしの普及活動を主とした一般社団法人「日本ふんどし協会」の会長を務めている。
中川さんは「構想を練り始めたのは昨年の秋。銭湯やサウナでの着替えに違和感を持ったことがきっかけ。入浴やサウナ後のリラックスした状態に、締めつけの強いパンツを着用することに疑問を抱き、これまでリラックスウエアとしての『ふんどし』を10年間作ってきた経験を生かし、ショートパンツを作ることを決めた。クラウドファンディングを活用し、目標金額を達成した場合に製作することを考えていたが、購入者への商品の到着に時間がかかり、もっとも利用してほしい夏のシーズンに間に合わないため、生産枚数を『1137(いいサウナ)』枚に限り、オンラインストアと店頭での販売を決めた」と話す。
「ととのうパンツ」は下着を履かずに着用できるショートパンツ。立体二重構造で、外側のショートパンツには涼しさを感じさせるシアサッカーコットンを、インナートランクスには肌になじむダンガリーコットンを素材に使う。インナートランクスには3面の立体構造をとることで、デリケートゾーンへの負担や違和感を軽減する工夫も施したという。
顔が見える商品販売をしたいとの思いから、商品の生産は東日本大震災で影響を受けた福島県の「アブクマソーイング」へ依頼し、オンラインストアの発送は長野県の就労支援施設「Re.co」に依頼する。店頭販売会は、大洗町、つくば市、結城市で行い、実際の商品の説明だけでなく、自身のストーリーも伝えながら販売しているという。9月には水戸市での販売会も予定している。
中川さんは「『そういえば今ノーパンツだった』と気付いたり、それによってコミュニケーションが生まれたりするような、体験の要素もあると思っている」と笑顔を見せる。
価格は7,700円。販売枚数は1137枚。カラーバリエーションは6色を用意。サイズは、S、M、L、XLの4サイズを展開する。「ととのうパンツ」専用サイトで販売する。