笠間の友部公民館大ホール(笠間市中央)で2月11日、「空き家等対策講演会」が開かれた。
当日は同市の近藤副市長が「市民の皆さんから空き家に関するいろいろな声を頂いている。空き家は身近な問題なので本日の公演を問題解決の一助にしてほしい」とあいさつした後、講演会が始まった。
弁護士の植崎明夫さんは「草木の越境等に関する民法改正」と題して講演を行い、「隣地の空き家が老朽化して自宅に倒れそうで心配」「隣地に大木があり、枝が自宅に伸びてきていて倒れてこないか不安」など、身近にある事例を紹介。4月1日から、所有者不明、管理不全土地・建物に対して新たな管理制度が施行されることを説明した。
一級建築士・住教育インストラクターの須藤直美さんは「実家を空き家にしないために」と題して講演。家のことを家族みんなで考え話し合うことの大切さや、空き家の所有者になったら維持管理をどうするかなど、さまざまな事例を紹介。熱心にメモを取る来場者の姿も多く見られた。
同市では2017(平成25)年、空き家バンク制度を開始。同市広報担当者によると、市では「空き家を出さない」「利活用を促進する」「管理不全を解消する」など、さまざまな対策を展開。「空き家の利活用に悩む人に向けて無料相談会なども行っているので、企業誘致・移住推進課に相談してほしい」と呼びかける。