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大洗町、ふるさと納税返礼品の「映え力」強化 写真で魅力を表現

撮影会に参加したスタッフ

撮影会に参加したスタッフ

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 大洗町が8月7日、県央地域で活躍する料理家らとともに、ふるさと納税の返礼品を魅力的に見せる「映える」写真の撮影会を行った。

伊勢エビを撮影する岡崎さん

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 返礼品として、鮮魚やサツマイモ、キャンプ場のクーポン券など約620品の商品を取りそろえている大洗町。同事業に力を入れ始めた2020年度から品数は約3倍に拡充し、2022年度の寄付額は約9億2,700万円と過去最高額を記録した。登録サイトも増やし、返礼品の魅力を幅広く発信している。

 同町では、さらなる寄付額の向上を目指すなかで、鮮魚や唐揚げセット、サツマイモなど人気商品の宣材写真が調理前の素材そのものだった点に着目。地域特産品の開発に携わる同町地域おこし協力隊の宮本史郎さんは「凍った状態や揚げる前の粉のついた魚の写真では、いくらおいしい商品でも食べる時の想像がしづらい」と判断。調理後の食欲をそそる写真に変更することで直感的に商品の魅力を感じてもらおうと、同プロジェクトを始めた。宮本さんは「大洗町は観光地であることからおもてなしが好きなので、返礼品の出品者もこの機会に喜んでもらいたいという気持ちが強い。その気持ちを商品の魅力として引き出したい」と話す。

 当日は水戸を拠点に料理家として活動する藤江理英子さんが食材の調理と盛り付けを担当。ひたちなか市でフォトスタジオを運営するフォトグラファーの岡崎伸一さんが写真と動画の撮影を行った。撮影したのは、しらす干しやフライ唐揚げセット、伊勢エビなど人気商品8品。商品が凍った状態で届く、弥七商店(大洗町磯浜町)の「獲れたていせ海老」は刺身にして甲羅の上に盛り付けた。シズル感を演出するために身には梅酒が塗られ写真から鮮度の良さが伝わるよう撮影された。

 藤江理英子さんは「大洗町の海老は甘くてとろりとしているのが特徴。まずは刺し身にして食べてほしい。2尾入っているので、1尾はグラタンのようにソースをかけて焼いてもおいしい」と返礼品の魅力を話す。岡崎さんは「写真にまで手が回らない自治体が多い中、大洗町は見せることにこだわりを持っているのが素晴らしい。食べ物をおいしく取るコツは、シズル感を出すために逆光で撮ること。画面からおいしさが伝わればうれしい」と話す。

 同町役場まちづくり推進課の杉山結衣さんは「集まった寄付金は小中学校での英語教育や環境保全など6分野の事業で使わせていただく。寄付額が上がるよう、引き続き頑張っていきたい」と意気込む。

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