日本三大奇祭に数えられる「悪態まつり」が12月17日、笠間市の愛宕山で斉行された。山頂に鎮座する飯綱神社の祭礼で、コロナ禍を経て4年ぶりに見物客を受け入れた完全斉行となった。

　まつりは愛宕神社の神職と白装束の13人の天狗が山麓から山頂にかけて約4キロに点在する16カ所のほこらに餅などを供え、それを見物客らが奪い合うもの。天狗の行列に見守る人々が「ばかやろう！」などの罵声を浴びせる光景が繰り広げられのが「悪態まつり」の由縁。

　愛宕神社境内で天狗からもちや菓子がまかれるのを待っていた見物客らのものすごい罵声が飛び交い、まつりはクライマックス。最後は天狗と見物客が一体となった「ばかやろう！」三唱で締めくくられた。

　水戸市から訪れ、供え物を手にした主婦は「地元生まれですが、先日ネットで知って初めて来た。新年を気分よく迎えられそう」と話していた。