茨城町地域おこし協力隊が12月26日、同町駒場庁舎(茨城町駒場)で「koco・deのクリスマス会」を開いた。
中地朝子さんは今年の4月、同町地域おこし協力隊に着任。前任の隊員から引き継ぎ、現在、コミュニティースペース「koco・de(ココデ)」(茨城町小鶴)を運営している。
ココデは2016 (平成28)年、商店街にある空き店舗を活用してスタート。中地さんは現在、子どもにとってのサードプレイスとしてより良い経験と時間を過ごしてもらい、未来につなげたいと運営。子どもだけでなく地域の人が関わり合える場所として「地域コミュニティー構築のきっかけ」となるようなイベント活動を行っている。
中地さんは今回のクリスマス会の企画を担当した。ココデ利用者である児童と保護者に、どのような会を開きたいかについて、アンケートで要望を聞いた。「親子で何かものづくりをしたい」という保護者の意見を元にカレー作りと、「校舎内で鬼ごっこをしたい」という児童の声を受け、現在の駒場庁舎(旧駒場小学校)の体育館を利用した鬼ごっこをメインに企画した。
当日は、事前に申し込んだ町内の小学1年生から6年生まで、計24人が参加。町内複数の小学校からの参加者だったため、まず始めに一人一人、自己紹介した。ココデ利用者に誘われて参加した長岡小学校3年の菊地萌生(めい)さんは「友達をいっぱい作りたい」と元気な声であいさつした。
自己紹介の後、調理室で各グループに分かれてカレーを作った。初めて包丁を握って料理をする児童もいるなか、上級生や保護者、社会人ボランティアがサポートした。葵小学校4年の高清水浬(かいり)さんは「料理をするのも包丁を持つのも初めて。タマネギを切るのが難しかった」と話し、作ったカレーを「おいしい」と笑顔で頬張った。
食後には、スタッフが朝から校庭で焼いていた石焼き芋を振る舞った。
中地さんは今回のクリスマス会の開催目的について、「今年最後のkoco・deの締めくくりイベントとして、コロナ禍で機会が失われていた『一緒に作って食べる』ということをみんなで体験し、楽しみながら食育や地域のつながり、関係づくりを深めたかった」と話す。
食事を終え教室に移動した児童たちは、持ち寄ったクリスマスプレゼントの交換会やビンゴゲームで盛り上がった。お菓子のつかみ取りや記念撮影の後、児童たちは体育館へ移動。広い空間で念願の鬼ごっこやバスケットボール、フリスビー、バドミントンなど、日が暮れるまでクリスマス会を楽しんだ。