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水戸の吉久保酒造「一品純米大吟醸」 米・ドジャースタジアムで提供

「一品純米大吟醸」を手にする吉久保社長

「一品純米大吟醸」を手にする吉久保社長

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 水戸の吉久保酒造(水戸市本町)が5月22日、同社の日本酒「一品純米大吟醸」が米大リーグで大谷翔平選手、山本由伸選手が所属するドジャースの本拠地・ドジャースタジアム(ロサンゼルス)のVIPルームで提供が始まったことを発表した。

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 吉久保酒造は1790年創業。同酒造の商品は国内外で展開しており、売り上げの約4割が輸出を占めている。同商品は2015(平成27)年ごろに輸出を始め、現在は世界15カ国の飲食店や小売店で販売されている。

 吉久保博之社長によると、大谷選手のドジャース移籍を受け、「バンクオブアメリカVIPシート」で日本酒や日本食が加わることになったという。同酒造の輸出などを手掛ける代理店からの提案でエントリーし、ドジャースタジアムのソムリエが日本酒約300種の中から選ばれた4品の1品となった。

 「一品純米大吟醸」は、茨城県で日本酒造りに携わる杜氏や蔵人を対象にした資格制度「常陸杜氏(ひたちとうじ)」の鈴木忠幸さんが手がけた日本酒。1980年に始まった国際ワイン大会「サンフランシスコ・インターナショナル・ワイン・コンペティション」で2017年に「Best SAKE・ダブルゴールド」、2014年に「ゴールドメダル」を受賞している。

 「海外では白ワイン市場に食い込まないと市場が取れないと考え、サケカテゴリーではなく、あえてワインカテゴリー内で『ライスワイン』として受賞を狙った」と海外展開の戦略を振り返り、「今回の選出理由として、過去の受賞という経歴や、しっかりとした味と華やかな香りが評価された」と話す。

 原材料には、同じ水戸市内の契約農家が栽培する山田錦や水、米こうじを使う。精米歩合は50%で、アルコール度数は16度。「スタジアムで好評との報告もあり、うれしい。最近はアメリカからの問い合わせが多く品薄状態だが、元来、日本酒文化や日本文化を伝えたいという思いがある。これからも多くの人に楽しんでいただける酒造りに取り組みたい」と意欲を見せる。

 価格は、1.8リットル=3,960円、720ミリ=1,980円、300ミリ=980円。水戸近郊の小売店などで扱う。

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