古道具・家具販売店「生活骨董(こっとう)の店dadatools.(ダダツールズ)」(ひたちなか市平磯町)が10月27日、作業場兼店舗での営業を始めて1カ月がたつ。
店主の平山鏡子さんは日立市出身。大学時代に建築、卒業後に職業訓練校で家具製作を学び、これまで建築や家具に関わる仕事の経験がある。昨年8月に当時勤めていた企業を退職し、同店の開店準備に着手。昨年12月にはオンラインショップでの古道具・古家具の販売を始めた。
平山さんは「子どものころから古い物に魅力を感じていた。『生活骨董』は日々の生活の中で使われてきた物のこと。長く大事に使われた物が、また次の人へとつなぐことのお手伝いができれば」と思いを話す。
開業当初から店舗にする物件を探していたという平山さんは、ウェブサイト上で現在の物件を見つけたという。「とても古い建物だが、自分の身の丈にあった広さや雰囲気、周辺の環境も居心地が良かったのでここに決めた」と平山さん。
今年3月に物件を契約して以降、DIYで店舗改装工事を続けて、オープンにこぎ着けた。「古物との出合いは一期一会。宝探しのような気持ちで実際に触れてもらい、お気に入りを見つけてもらえる場所を開きたかった。手に取ってもらった古物が誰にどのように使われてきたかを伝えて、橋渡しの役目を担いたい」と話す。
平山さんは今後、自身が改修した古物、古物由来のオリジナル製品を販売する予定という。「物を長く使って次の人に使い継ぐというサイクルに、自分の関心や経験を生かしたい。もし直したいものがあれば相談してほしい」と意気込む。
作業場兼店舗での営業は、毎月第3週または第4週の金曜・土曜を予定する。「誰かのお気に入りとして使われてきた物が、また誰かのお気に入りになれば」と平山さん。「古物や家具に興味がある人に、気軽に足を運んでもらえたら」とも。