
那珂市立木崎小学校の児童が6月4日、校区の水田で田植え体験を行った。
総合的な学習の時間の一環として、地元農家の小林大輔さんなどの協力で実現した。過去4年間は学内に設けた簡易的な田んぼで行っていたが、今年は初めて実際の水田での体験となった。
当日は、5年生15人と6年生6人の計21人が参加。5月に児童自身が種をまいて育てた苗を持参し、水を張った田んぼに列をつくって植え付けていった。児童たちは靴下や素足で泥の中に入り、小林さんや地域の人たちに教わりながら、苗を土に差し込んでいた。
同校の相田清美校長は「田んぼに囲まれた学校の特長を生かし、本物に触れる体験をしてほしいと考えた。地域の方々の温かいサポートや農家の仕事に触れるきっかけにもなった。何より子どもたちのいきいきとした表情が見られてうれしい」と話す。
今回の田植え体験を皮切りに、秋には収穫と脱穀作業を行い、収穫した米は調理実習などで児童が実際に食べる予定。小林さんによると、生育が順調に進めば、約300キロの収穫が見込まれるという。
5年生の森田櫂斗さんは「苗を3本ずつ取って間隔を取って植えるといいと教わったので、意識していたらだんだん上手になった。調理実習で食べるのが楽しみ」と話し、6年生の綿引柚花子さんは「本物の田んぼに入るのは初めてだったが、広くてやりがいがあった。収穫して食べるのが今から楽しみ」と笑顔を見せる。