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「大洗塩づくりプロジェクト」発足 地域オリジナル塩の製品化目指す

塩づくりプロジェクトを中心になって進める地域おこし協力隊の小張さん

塩づくりプロジェクトを中心になって進める地域おこし協力隊の小張さん

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 地域オリジナルの塩づくりを目指す「大洗塩づくりプロジェクト」の発足式が9月8日、大洗磯前神社(大洗町)で行われた。

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 大洗町、大洗観光協会、大洗町商工会の3者が連携する同プロジェクト。中心となるのは、7月に着任した大洗町地域おこし協力隊の小張正暁さん。土浦市出身で、東京で音楽イベントのプロデューサーとして活動していた小張さんは「いつかは食にまつわることをしたいという思いがあった」と話す。

 小張さんは「大洗では古くから塩が作られていたという歴史があり、大洗磯前神社の創建にも塩づくりが関係しているという文献も残されている。歴史的に塩と深い縁を持っている町」と説明する。

 小張さんによると、日本では1997(平成9)年まで塩の専売制が続き、完全自由化されたのは2002(平成14)年。小張さんは「茨城県内には製塩所がないという現状がある。ナトリウムだけでなくマグネシウムやカルシウム、カリウムといったミネラルを含む体にいい塩を作りたい」と意欲を見せる。

 プロジェクトでは、大洗海岸でくみ上げた海水を使った塩づくりに取り組む。海水をろ過し、煮詰めて25%程度まで濃縮した「かん水」から、約1時間で塩の結晶を作る。製法や火加減によって粒の大きさや味わいが変わるという。

 プロジェクト発足式には、大洗観光協会の大里明会長、大洗町商工会の山戸章弘さん、梅体感パーク「Ume Sonare oarai」の大山壮郎さんも出席し、町内事業者との連携を進めることを発表した。

 小張さんは「塩づくりプロジェクトを通じて、海と暮らしのつながりを感じてほしい。将来的には製品化を目指し、地元の食材と組み合わせた商品開発も視野に入れている」と話す。

 同プロジェクトでは今後、視察や研究を重ね、SNSでの情報発信を行うほか、体験イベントの開催や教育旅行での活用も検討していくという。

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