新型コロナウイルス感染症の影響で休校となっていた水戸市の公立小学校で3月18日、卒業式が行われた。
水戸市立千波小学校では6年生136人と保護者、教職員、PTA役員などが参加。保護者は2人までとし、5年生以下の在校生は欠席。会場では、消毒用アルコールの設置のほか、通常より椅子の間隔を広げ、換気を行った。
式では、和田雅彦校長が壇上から卒業生の名前を呼び上げた後、4クラスの児童に卒業証書を手渡した。来賓のあいさつや在校生からの「贈る言葉」は省略、国歌や校歌はピアノ演奏のみにとどめた。
和田校長は式辞で「この6年間、皆さんはさまざまな経験をして心も体も成長した。今回、十分な形で卒業式ができず申し訳ない。それでも、今回の設営では5年生が自主的に78人参加した。それは上級生として尊敬されるようなみんなの姿があったから。誇りに思ってほしい」と言葉を贈った。
成田雅也教諭は「不安もあったが、卒業式ができてよかった。この学年は(イベントごとで)天気に振り交わされた学年だった。本来であれば、卒業に向けてお兄さんお姉さんとしていろいろなものが見えてくる時期だったが、休校となっても、たった2回の練習で立派な卒業式ができた。これは子どもたちと保護者の方の力が合わさった結果」と話す。
卒業生の青木潮音(しおん)さんは「無事に卒業式ができて良かった。中学生になったら宿題をもっと積極的に取り組んでいきたい」と笑顔を見せる。冨山陽心(はると)さんは「イメージとはちょっと違ったが、両親も喜んでくれたので良かった。中学に入ったら柔道部で頑張りたい」と瞳を輝かせていた。