大洗の鮮魚店「丸五水産」(大洗町磯浜町)が3月10日、茨城弁辞典と魚偏の漢字を載せたクリアファイルの販売を始めた。
丸五水産は、魚の販売と仕出しを行う鮮魚店。同店では鮮魚のほか、オリジナルのサコッシュやステッカー、缶バッジ、平干しのほしいも「かんそいも」なども販売している。
店主の関根祐一さんは「クリアファイルは娘が企画し、制作したもの。お客さんの様子やおじいちゃんとの会話の中で、茨城弁辞典があれば良いのではないかと考えたようで、私たち親にも内緒で制作していた」と話す。「2月中旬ごろ、娘から『クリアファイルを作りたい』と相談があった」と関根さん。大洗でよく使う方言が並んだデザインを見て「これはおもしろくて、役に立つ」と販売を決めたという。
関根さんによると、方言が分からずに困る他の地域からの来店客や若者の姿があったほか、茨城弁で話していると「ケンカをしているのではないか」と思われることがあったという。関根さんは「地元の方言をおもしろく、分かりやすくすることで、『実はこういう意味で話しているんだ』となれば」と話す。
丸五水産のオリジナルクリアファイルは、表面に「茨城弁辞典」として大洗でよる使われる方言の意味や使い方を載せ、裏面には魚偏の漢字シリーズとした。
茨城弁辞典には、「いやどーも(無限の意味を持つ)」=ありがとう、申し訳ない、素晴らしい、なんと言ったら良いか、おめでとう、驚いたなど、「かんます」=かき混ぜる、など合計30の方言を載せた。「ある程度、方言を残したいという思いもある」と関根さん。販売直後から大洗への旅行客や地域の経営者、住民に「おもしろい」「うちもほしい」と好評だという。
関根さんは「今、ガルパンファンの方の中でも茨城弁の『いやどーも』『かえってどーも』が流行している。大洗は、震災以降、暗い時期もあり、こうしてたくさんの人に足を運んでもらえるとは思っていなかった。足を運んでくださる人たちに喜んでいただけるのが一番。今後も、家族でおもしろいものを考えたい」と笑顔を見せる。
価格は、1枚200円。なくなり次第終了。営業時間は、8時~19時。月曜定休。