ひたちなかの関山楽器(ひたちなか市勝田中央、TEL 029-273-6803)が5月1日、オンラインでの楽器指導を始めた。
関山楽器は1977(昭和52)年、ひたちなか市で創業。都内と茨城県内で音楽教室、英語教室、カルチャースクールの運営、楽器関連商品・楽譜の販売などを行っている。
同社では、新型コロナウイルス感染拡大を受け、2月末から主催コンサート中止をするほか、各教室のレッスンを休校。茨城県内の店舗に先駆け、運営する都内教室で4月からオンライン楽器指導を開始。5月1日、茨城県内での体制が整ったことなどから、オンラインでの楽器指導を始めた。
同社の関山大介さんは「音楽は本質的には楽しむものだが、子どもにとっては教育の側面もある。いわゆる教育とオンラインの相性は良いものの、音楽だと音の障壁があり課題だった」と話す。「子どもにとって継続することの意味を考えた時、オンラインならではの視覚を使った指導などを取り入れようと挑戦を決めた」と振り返る。「以前からリアルとオンラインのハイブリットレッスンを視野に入れていたこともあり、決定からの動きは早かった」と関山さんは続ける。
オンラインの楽器指導では、会議システム「Zoom」を使い、パネルを使ったコミュニケーションを行うほか、通常のレッスンでは見えにくい姿勢などの指導も行う。都内で運営する「BRICKS Music Salon」ではジャズ・ピアニストの大林武司さんによるプライベートレッスンとグループレッスン、ジャズサックス奏者の馬場智章さん、寺久保エレナさんによるプライベートレッスン、ドラマー、パーカッショニストの小川慶太さんのプライベートレッスン、ギタリストの藤本一馬さんによるグループレッスンも展開する。
関山さんは「楽器指導は、オンラインのメリットを生かした内容にしている。世界で活躍するミュージシャンに特化した企画もあり、演奏を聞くだけでない体験ができる」と魅力を話す。
「会社として、今までと同じことをしていてはだめだと伝えてきた。本来であれば、オンライン導入までに1年近くかかると想定していたが、2週間で変えることができた。最大のピンチだが、チャンス」と言い切る。「今後、ますますデジタルシフトが進んでいく。コロナにかかわらず、この先どんなことがあるか分からない時代、教室に通う生徒にとっても、一時的なレッスンの代替えではなく、今後の新たな一つの選択肢として考えてもらえるようクオリティーも上げていく」と意気込む。
現在、子ども向けレッスンは在籍生のみ。今後、新規の受け付けを予定する。大人向けの「BRICKS Music Salon」は、予約フォームからオンラインレッスンを選び、申し込むと、事務局から案内が届く。レッスンを前に指導者と詳細内容を相談する。料金は、60分9,000円~。