プロ野球独立リーグ(ルートインBCリーグ)に所属する「茨城アストロプラネッツ」が5月29日、元ヤクルトスワローズのラファエル・フェルナンデス選手と練習生契約を締結したと発表した。
茨城県初の県民球団として2018(平成30)年、同リーグに加盟した「茨城アストロプラネッツ」。東地区(FUTURE-East)に所属。監督は、近鉄、楽天、阪神でプレーした坂克彦さんが務める。
ラファエル・フェルナンデス選手はブラジル出身の34歳。右投げ右打ちの投手。2008(平成20)年、育成ドラフト1位で白鴎大からヤクルト入りし、2011(平成23)年に1軍デビュー。2013(平成25)年に戦力外通告を受けて退団。2017(平成29)年から2020年3月3日まで北海道日本ハムファイターズの球団職員として、スペイン語通訳を務めた。3月12日から開催予定だった第5回WBC予選にブラジル代表選手として出場予定だったが、新型コロナウイルスの影響により同大会は2023年に延期となった。
フェルナンデス選手は「WBCが延期となった時に、球団の山根社長と話をした。しばらく現役を離れていたにも関わらず選手として見てくれたのがうれしかった。3年間、練習しながら(選手としての声掛けを)待っていたので『来た!』と思った」と笑顔を見せる。
ルートインBCリーグは新型コロナウイルス感染拡大により4月3日から対外試合を休止していた。茨城アストロプラネッツは4月17日から球団練習を自粛。6月2日、約1カ月半ぶりに全体練習を再開した。初めて全体練習に参加したというフェルナンデス選手は「アストロプラネッツの選手たちは、明るく前向きで頑張っているのが伝わってくる。個人で練習しているとモチベーションが上がりにくいが、全体で練習することで開幕に向けて体を作っていこうという気になってくる。こうしてみんなで野球ができるというのは楽しさがあって最高」と喜びを見せる。「練習生なので、まずは登録選手となること。試合に出たらチームのためになれる選手として優勝を目指したい」と意気込む。
長峰昌司GMは「NPB出身者であるフェルナンデス投手は、いろいろな経験をしていることから若い選手が多いアストロプラネッツの中で刺激になると思った。ブラジル代表としての予定もあったことから、事前にしっかり体も作り込んであって、自分のやるべきことを分かっている」と話す。「個々の強さが集合体になって、チームとして勝つことで、ファンの皆さんに喜びや楽しさを提供できれば」とも。