ひたちなか市立大島中の1年生が11月26日、鉾田市、東茨城郡茨城町、大洗町にまたがる「涸沼(ひぬま)」で校外学習を楽しんだ。
当日は、下石崎地区を中心に農家民泊や農漁業体験を行う「ひろうら田舎暮らし体験推進協議会」の協力の元、いかだに乗った水上散策と古くから伝わる漁具を使った伝統漁法の見学という日帰りの体験プログラムを組んで実施した。
茨城町は、茨城県のほぼ中央に位置し、東京都心まで約100キロの距離にある自然豊かな田園都市。淡水と海水が混じり合う全国でも珍しい汽水湖「涸沼」はラムサール条約にも登録されている。
いかだ体験では生徒たちがクラスごとに5グループに分かれ、竹やウキ、ひもを組み合わせて作られたいかだを沼に浮かべて乗り込み、漁港から約300メートル離れた目的地点の大杉神社前まで、力を合わせオールで波をかいて進んだ。漁船に乗ったグループは、「長袋」や「つくし」といった伝統漁法を見学。シジミやカワエビ、ウナギなどが捕れ、生徒らは、歓声を上げながら自然体験を満喫した。島田栞歩さんは「今回の校外学習で初めて涸沼に行ったが、どんな魚が捕れて、どんな漁をするのかなとわくわくした。漁では網や仕掛けにたくさんの魚がかかっていて、近くにこんな良いところがあるのだと驚いた」と話す。「いかだをこぐときにタイミングを合わせるため声を掛け合い、改めてチームワークの大切さを学んだ」とも。
田那辺大翔さんは「いかだ体験では、班の仲間と協力し達成感を味わうことができた。漁船体験では漁を見せてもらい、涸沼には多くの魚がいるのだととても驚き、涸沼という汽水湖がとても心に残った。シジミ汁試飲など多くの方々にお世話になりながら楽しい校外学習を終えることができた」と感謝を口にする。
校外学習ではこのほか、涸沼で獲れたシジミ汁の試食や捕れた魚の解説なども実施した。