水戸商工会議所が3月13日、サイクリングイベント「水戸八景グルメライド Re-ride」を開く。
水戸商工会議所(大久保博之会頭)が、新型コロナウイルスの感染拡大により大きく影響を受けた地域観光を活性化させようと企画した。サイクリングによる観光振興策を推進する目的。
水戸藩第9代藩主の徳川斉昭公が定めた「水戸八景(みとはっけい)」は、水戸市の青柳夜雨(あおやぎのやう)から始まり、常陸太田市の太田落雁(おおたのらくがん)、山寺晩鐘(やまでらのばんしょう)、東海村の村松晴嵐(むらまつのせいらん)、ひたちなか市の水門帰帆(みなとのきはん)、大洗町の巌船夕照(いわふねのゆうしょう、いわふねのせきしょう)、茨城町の広浦秋月(ひろうらのしゅうげつ)、水戸市の僊湖暮雪(せんこのぼせつ)を巡る全8カ所の景勝地。総延長約92キロ。「水戸八景碑-史跡めぐり-」によると、藩子弟の心身鍛錬のために、各地の碑を徒歩で巡らせたとされている。
当日は、八景全てを回る「八景コース(約92キロ)」、八景のうち半分を回るショートコース「漫遊コース(約60キロ)」の2コースを設定。サイクリングは10人程度を1グループに分け、それぞれにガイドライダーが2人つき、グループライドを行う。
8カ所のチェックポイントのほか、数カ所のエイドポイントを設け、干し芋、常陸秋そば、涸沼のしじみ汁、あんこう汁など、茨城の名産グルメでの参加者をもてなす予定。ゲストライダーには、サイクルライフナビゲーターの絹代さん、ラジオパーソナリティーの水間有紀さんを招く。
参加条件は高校生以上の健康な人。走行コース、交通規則、マナーを順守でき、各自で整備された公道を自転車で走ることができる人。自転車(フロントライト、テールランプ、ベルを装着)、ヘルメット、グローブ(推奨)が必要。
自身もサイクリストとして県内外を巡っている同所担当者の古山哲央さんは「茨城県のサイクリング環境はますます高まっており、県外からのサイクリストも多く訪れるが、これまでは『つくば霞ヶ浦りんりんロード』を有する県南地域が中心だった。しかし水戸をはじめ県央、県北地域には山あり海ありサイクリングを楽しめる道がたくさんあり、そのポテンシャルはとても高いと感じている」と話す。
「この機会に茨城サイクリングといえば霞ヶ浦だけではないことを体感していただき、多くのサイクリストが訪れる茨城県にしていきたい」と意気込む。「現代の水戸八景として、茨城のグルメを楽しみながら心身鍛錬のため、八景を自転車で巡りましょう」と呼び掛ける。
参加費は3,300円。申し込みは「JTB スポーツステーション」ホームページで受け付ける。定員は「八景コース」=60人、「漫遊コース」=40人。締め切りは2月17日(消印有効)。定員になり次第終了。
新型コロナウイルスの感染拡大時を考慮し、緊急事態宣言の継続・解除、茨城県への指定、県内の感染状況などを総合的に判断し、開催可否は3月3日に決定する。中止の場合は返金を行う。