2月5日に発表された2020年12月分の総務省家計調査で、2020年の納豆に対する水戸市の納豆合計支出金額は、都道府県庁所在地別で5位となった。
2020年12月分の総務省家計調査によると、水戸市の1世帯当たりの納豆支出金額は497円。2020年の納豆に対する水戸市の合計支出金額が6,061円、都道府県庁所在地別で5位となった。2019年は6,647円で2位だった。
水戸商工会議所では、観光客が大きく減り、水戸の土産品である「わらつと納豆」の売り上げが大きく下がったことなどから、昨年春に「わらつと納豆」の買い支えキャンペーンを行ったほか、納豆の新たな可能性を見つけようと「納豆スイーツコンテスト」を実施するなどの取り組みを行った。
水戸商工会議所の担当者は「コロナ禍ということもあり、インターネット中心のコンテストを行ったが、全国各地から大変多くの応募があり、とても面白いコンテストとなった」と振り返る。
結果を受け、高橋靖水戸市長は「新型コロナウイルス感染症の拡大により市内の納豆製造業者も大きな影響を受けている中、関係団体の皆さまと力を合わせ、水戸を代表する土産品として、納豆のPR活動に取り組めたことに感謝申し上げる」と述べ、支出金額の1位奪還について「残念な結果となってしまったが、全国的に見ると、納豆の市場規模は年々拡大の傾向であり、本市の誇る特産品『納豆』が全国の皆さまに愛されていることは喜ばしい」と話す。「今後も『納豆のまち 水戸』として、ブランド力を一層高め、存在感を示していけるよう、関係団体と連携しながら、納豆文化を広くPRしてまいりたい」とも。
水戸商工会議所の大久保博之会頭は、納豆支出金額について、「昨年から順位を落としてしまったことは大変残念」という一方で「世帯人数の差による統計上の結果とも取れた。今後多角的に分析したい。納豆といえば水戸という認知度は今も高く、引き続き納豆消費向上に向けた取り組みを行っていき、納豆を通じた発酵食品の文化を広げていきたい」と意気込む。
茨城県納豆商工業協同組合の高野正巳理事長は「日本一の座を目指しさまざまな取り組みを行ってきたが、5位となってしまい非常に悔しい。新型コロナウイルス感染症の拡大もあり、大変厳しい1年であったが、納豆の販売イベントを実施した際は、多くの方々に納豆を購入していただくことができ、とても感謝している。これからも、市民の皆さま、観光客の皆さまが、さらに納豆に親しんでもらえるような取り組みを行いながら、まちを盛り上げていきたい」と話す。
水戸商工会議所の担当者は「最終的に地元の納豆消費につながらなかったのは残念だが、水戸の納豆が全国の皆さまからこんなにも愛されていのだと実感した一年だった」と話す。「水戸商工会議所では今年こそは1位の奪還に向け、新たな取り組みを行っていきたいと考えている。皆さまからもいろいろなお知恵を頂戴できれば幸い。これからも水戸の納豆をよろしくお願いしたい」と呼び掛ける。