水戸芸術館ACM劇場プロデュース企画「目指せ ミュージカル水戸黄門?」の制作発表が5月14日、水戸芸術館で行われた。
同館では2014(平成26)年、茨城にゆかりのアーティスト発掘と舞台出演の機会創出を目的に「未来サポートプロジェクト」を始動。「目指せ ミュージカル水戸黄門?」は「新・未来サポートプロジェクト」企画の一つとして上演する。
出演は、歌手・俳優・声優の安達勇人さん(桜川市出身)、歌手・俳優の加藤良輔さん、講談師の神田真紅さん(以上、水戸市出身)、ストリートダンサーのICHIさん(土浦市在住)、TAKUさん(かすみがうら市出身)、マジシャンの塚原ゆうきさん(古河市出身)。
スタッフは、構成・脚本に同館演劇部門の井上桂芸術監督、構成・演出は橋本昭博さん、アクションは亀山ゆうみさん、舞台技術は水戸芸術館舞台技術係、スーパーバイザーは常磐大学の小佐原孝幸助教が務める。
作品は二部構成。第一部で「ミュージカル水戸黄門」を実現させようとする若者を、リアルとファンタジーを織り交ぜながら描く。第二部では、出演者の持つ歌やダンスなど各分野のスキルを生かした演出とする。
井上監督は「コロナ禍で芸術館という場を持つ私たちのやることは何かと考えた。今だからこそ未来に向かった作品づくりをしようと始まった企画」と話す。
参加型企画として、あったらうれしいラインスタンプシールのアイデアを募るほか、未来を目指す若者が立ち上がる決意を描いた劇中歌「その時が来た」の3番の歌詞を募集。当選作は今年12月に公演予定の続編で披露する。
舞台発案者で座長的役割という安達さんは「原作がない物語で全員が主役のミュージカル『水戸ミュ』として何か茨城を盛り上げることができたら」と意気込む。「僕たちが未来を作っていくんだという思い。芝居を通して、そっと誰かの背中を押せたら」とも。
演出家の橋本さんは「さまざまなジャンルのメンバーが集まった。面白い化学変化が生まれたら。(水戸ミュは)結末がまだ決まっていない舞台。いつか本公演としてもつくれたら」と笑顔を見せる。
7月31日、8月1日の2日間で3公演を同館で行う。チケット料金は、S席=5,000円、A席=4,000円。水戸芸術館内のチケットカウンター、チケット予約センター(TEL 029-225-3555)、同館予約ページで販売する。