見る・遊ぶ 学ぶ・知る

大洗水族館で日本初の「シロワニ」の赤ちゃん一般公開

シロワニの赤ちゃん

シロワニの赤ちゃん

  • 13

  •  

 アクアワールド茨城県大洗水族館(大洗町磯浜町)で今年6月に誕生したサメの一種「シロワニ」の赤ちゃんの一般公開が行われて1カ月がたった。

シロワニの赤ちゃん

[広告]

 「シロワニ」は、環境省のレッドリストで絶滅危惧種に指定されているサメの一種。「シロワニ」の赤ちゃんは、今年6月17日に誕生した。同館経営企画課の滑川紀貴さんによると、生きて生まれた事例は世界で5例目、国内では初の快挙という。

 2002(平成14)年の開館以来、シロワニの繁殖事業に注力している同館。同館では「2015(平成27)年、国内初となる妊娠を確認。死産だったが、日本初の妊娠例だった。以降、水温調節などを行い、今回の繁殖成功に至った」と振り返る。

 シロワニの赤ちゃんはメスで、体長108.8センチ、体重7.6キロ。(9月30日時点)国内での事例がないことから、試行錯誤しながらバックヤード水槽で飼育を行ってきたが、誕生から4カ月がたち、赤ちゃんが順調に成長し、状態が安定していることから一般公開へと踏み切った。

 シロワニの飼育担当者は「ここに至るまで20年の月日がたってしまったが、やっとスタートに立てた気分。生まれたばかりのシロワニの子ザメの飼育は初めてだが、これまでほかのサメの繁殖させた経験を生かし、展示に向けて餌付け訓練などを行い、ほかのサメと同居させてもこの子ザメが困らないよう日々計画的に訓練を重ねていく」と話す。

 「サメは、追っても追っても次々に疑問を持たせてくれる、面白い生物。今回、シロワニの繁殖に成功しても、妊娠期間や出産までの行動が過去の知見と違うのはなぜだろう、それぞれの行動にどのような意味があったのだろうと新しい疑問を持たせてくれる。今後も謎だらけのサメの生態を追い続け、研究を重ねることにより、皆さまに新たなサメの魅力を伝えていく」とも。

 同館では現在、20周年記念事業第3弾として「超サメ展The Mystery of Sharks」を行っている。展示では、日本初の「シロワニ」繁殖成功への軌跡など、サメ研究20年の成果を動画やパネル解説で紹介。このほか、期間限定特別プログラム「サメ給餌体験ツアー」、限定「超サメ展」特別デザインの年間パスポート販売なども行っている。

 開館時間は9時~17時。入館料は、大人=2,000円、小中学生=900円、幼児=300円。

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース