茨城町のデザイン事務所「i,D(アイ ディー)」代表・石川聖太さんの制作した「i,D 5th Anniversary poster」が、国際グラフィックデザインコンペティション「Graphis Poster Annual 2023」で「Gold Award」に輝いた。
Graphis Poster Annual 2023 Gold Award 受賞作品「i,D 5th Anniversary poster」
同コンペを主宰するGraphisは、1944年(昭和19)にスイスで始まり、現在はアメリカで続く歴史を持つ。受賞作品は、年一回発行する年鑑に収録される。
受賞の知らせを受け、石川さんは「Graphisが毎年発行している年鑑は、その年のグラフィックデザインの潮流を示すようなパワーのある作品が掲載されるので、よく目を通していた。歴史あるGraphisでの受賞と年鑑への掲載は、学生の頃からの目標の一つだったのでとてもうれしい」と笑顔を見せる。
石川さんは10代前半にグラフィックデザイナーという職業を知り、将来の目標とした。デザインの専門学校を卒業し、茨城県内のデザイン事務所勤務を経て上京。大手自動車メーカーやハウスメーカーなどの広報施策に携わった後、茨城町にUターンし2015(平成27)年に独立した。
受賞作品は、同事務所設立から5年の節目に、PRを兼ねて制作したものという。「クライアントワークだけではなく、自主的にグラフィックデザインのさまざまな表現にチャレンジし、作品を発表する場の一つとしてコンペにも積極的に作品を応募している」と石川さん。
同事務所は今年の6月で設立7周年を迎えたが、現在はグラフィックデザインを主軸に、企業のブランディングや自治体の広報施策のディレクション、商品開発など、活動の幅が広がっているという。
石川さんは「まだ通過点。これからも一つひとつの案件に真摯に取り組み、長く残るような仕事を手がけていきたい」と意欲を見せる。