茨城町の季刊誌「Sun」が11月14日、「いばらきデザインセレクション2024」のコンテンツ・情報デザイン部門で知事選定を受けた。
同セレクションは、茨城県の地域や産業を元気にする優れたデザインの選定を通じ、県の地域イメージを高め産業振興につなげていく取り組みで、2005(平成17)年から始まり今年で20回目。過去最多で144件の応募が寄せられた。「知事選定」とは大賞に次ぐ位置付け。12月20日、茨城県庁(水戸市笠原町)で開かれた表彰式では、「いば3ふるさとサポーターズクラブ事務局」(茨城町秘書広聴課)の黒崎慎吾さんとデザイン事務所「i,D(アイディー)」(茨城町大戸)代表の石川聖太さんが表彰式に出席。大井川県知事から選定証を受け取った。
同誌は、2017(平成29)年に立ち上がった茨城町の公式ファンクラブ「いば3ふるさとサポーターズクラブ」の会員向け広報誌。「まちとつながり」をテーマに町の空気を伝えようと毎号のテーマを深掘りしているという。シンプルなエディトリアルデザインや地域の人物・文化を深く掘り下げやさしい語り口で表現するなどの編集方針、全国に配本して交流人口を増やす仕組みなどが評価された。
創刊時から編集・アートディレクションを担当している石川さんは「はやり廃りを追いかけず、地域として残すべきものを取り上げている。商業ベースの受賞が多い中で文化的な取り組みが選ばれうれしい。今後も長く続けていくことが目標」と話す。
黒崎さんは「受賞はサポーターの皆さんの茨城町に対する思いやコンテンツが評価された証し。制作に携わった人に感謝している。今後も町の魅力や地域の文化・価値を再発見していきたい」と話す。
最新号の制作に携わった同事務局の林成美(しげみ)さんは「アイディアを生む打ち合わせや何を載せるのかという話し合いを重ねた」と話し、出来上がった冊子を手に受賞の喜びを新たにした。
年明けには約1000人の会員に向け、最新号のvol.17を事務局から送付する。書店「ブックエース」の県内5地域(県北、県央、県西、県南、鹿行)の店舗のほか、2月22・23日にイオンモール水戸内原(水戸市内原)で開催される「いばらきデザインフェア in 茨城」でも配布する。