水戸のスーパー銭湯「やまの湯」(水戸市笠原町、TEL029-244-1126)が6月1日、忘れ物タオルで作った「てるてる坊主」の展示を始める。
忘れ物タオルで作った「てるてる坊主」を手に迎えを呼び掛ける山野和哉社長(右)と店舗スタッフ
やまの湯は、1999(平成11)年創業の一般公衆浴場施設。創業者の山野和夫さんが、前身となるテニスクラブ経営に次いで、フットサル場をオープン。事業拡大の中で、創業者の自宅を壊し、フットサル場脇にスーパー銭湯を建設した。
2012(平成24)年に息子の和哉さんが社長に就任。2014(平成26)年ころから施設を活用したイベントを始めた。これまでに、アヒルのおもちゃを浮かべた「アヒル風呂」、メロンを丸々浴槽に入れる「メロン風呂」、入浴木にメッセージを添えた「ありがとう風呂」、偕楽園(かいらくえん)の梅の実落としの時期に合わせた「梅風呂」などを行っている。
和哉さんは「オープン以降、『スーパー銭湯とはこうあるべき』という雰囲がまん延するのを感じていた。スーパー銭湯は、非日常ではなく、日常を充実させる場所。イベントは、四季を感じられるものや県のPRを手伝うことができればと思って始めた」と話す。
今回の企画は、施設に忘れられたタオルをてるてる坊主にすることで「四季を感じることができるだけでなく、資源を大切にしたいと思い企画した」という。
展示するてるてる坊主は、和哉さんを始め、フロントスタッフが制作。忘れもののタオルやボディータオルをくくり、シールに忘れられた場所と日付を記入。現在、70点が施設の入り口天井に展示されている。5月27日から通常業務の合間に制作と展示の準備を行い、すでに数点引き取りがあったという。
和哉さんは「てるてる坊主に『あした天気になれ』『あした家に帰れるように』という願いを込めた。忘れられ処分を待つタオルも『迎えに来てね』と待っているはず。1人でも多く持ち主に迎えに来ていただければ」と来店を呼び掛ける。「てるてる坊主には、大人より子どもの方が気付く。大人の方も前を向いて、上を向いて、心も晴れやかになってもらえたら」とも。
営業時間は10時~翌1時。入湯料は平日=大人520円、小学生310円、幼稚園児以下210円、土曜・日曜・祝日=同620円、同360円、同260円。第3月曜定休。