茨城県地域振興課が10月21日、歴史文化交流館「井筒屋」(笠間市笠間)で「古民家活用合同研究会」を開いた。
同研究会は「古民家を活用した茨城ブランド力向上事業」の一環。事業は昨年9月から始まり今年で2年目。古民家を地域振興の拠点とした活用方策の構築や地域資源との連携で広域展開を図り、古民家の再生・活用を通した本県のブランド力・イメージアップ向上を図る。
県地域振興課によると、古民家の定義は「全国古民家再生協会」が定める「1950(昭和25)年の建築基準法制定時に既に建てられていた伝統的建造物の住宅(伝統工法による住宅)」に準ずるという。昨年度の古民家活用実態調査報告書によると、県内の古民家数は2013(平成25)年時点で推計約3万2200戸という。
当日は、座長の山本幸子筑波大准教授を中心に、古民家を使った宿泊施設の運営者や旅行会社、設計事務所関係者と自治体担当者などが参加した。昨年選定したモデルケースの報告や来年度のソフト事業、ハード事業についての概要説明などを行った後、古民家活用の課題やアイデアを話し合った。
11月30日は、「真壁伝承館(桜川市)」で「いばらき古民家活用セミナー」を開く。富山県で古民家と伝統工芸や食を連携させた「職人に弟子入りできる古民家宿(BED AND CRAFT)」のプロデュースなどを手掛ける山川智嗣(ともつぐ)さんを講師に招き、講演会や県内の古民家を活用した事例紹介、県内古民家巡りツアーの提案を行うほか、個別相談会や参加者同士の交流の時間も設ける。