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茨城町PRポスター、心を動かす作品で「APAアワード」入選

「涸沼で生まれ育った漁師」

「涸沼で生まれ育った漁師」

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 茨城町PRポスターが、「日本広告写真家協会」主催の「APAアワード2020 広告作品部門」で入選した。

「涸沼で獲れる鯔(ぼら)」

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 日本広告写真家協会(APA)は1958(昭和33)年設立。APAアワードは広告写真の向上を目的に1961(昭和36)年から行っている公募展で、広告として実際に世の中に流通した作品の「広告作品部門」と、写真家の新たな表現への挑戦する「写真作品部門」の2部門から成る。

 茨城町PRポスターは、今年のテーマ「心を動かす作品」で募集・審査された「広告作品部門」で入選を果たした。

 同ポスターは、「茨城町地域おこし協力隊」、同町在住の・石川聖太さん、取手市在住のフォトグラファー・竹内慎さん、茨城町役場の課を横断する職員によるプロジェクトチームが制作。町の魅力を新たに表現するため、町のシンボルである汽水湖「涸沼」にフォーカス。インパクトのある3種類のポスターを制作した。

 同協力隊の星川理恵子さんは「今までイベントや観光関連のポスターはあったが、茨城町をPRするポスターが無かったため作ることにした。よくあるような景色や名産品などの内容では、他のポスターと並べられた時に目を引くことはできない。インパクトがあるビジュアル、そして、茨城町ならではのオリジナリティーのある作品にこだわった。茨城町のシンボルともいえる涸沼にフォーカスして『涸沼に息づくもの、涸沼の営み』をコンセプトにした」という。

 涸沼は周囲約22キロ、面積9.35平方キロ、海水と淡水が混じり合う全国的にも希少な汽水湖として知られている。2015(平成27)年5月に水鳥が生息する重要な湿地と動植物の保全などを目的とする「ラムサール条約」に登録された。

 星川さんは「ポスターは『涸沼で生まれ育った漁師』『涸沼で獲れるボラ』『鈴鴨の翔ぶ風景』の3種類。涸沼の豊かさを表現することで、町の魅力を感じてもらえるのではないかと考えた。撮影時は、真冬の早朝で警戒心の強い野生の鳥相手に何度も撮り直したほか、イメージ通りの大きなボラが獲れるかなど苦労もあったが、カメラマン、町民、漁師など、皆さんの力で完成した」と振り返る。

 「町のことを知らない多くの人に見てもらう機会を得るために、APAアワードに応募した。出品は大手企業などが多い中、地方の町のPRポスターが入選することはあまり無い。『心を動かす作品』と認められ、結果を残すことができて良かった。茨城町に行ってみたい、見てみたいなど興味を持ってもらえれば。茨城町で生活する人、すでに知っている人にも町の良さを再認識してもらえたらうれしい」とも。

 APAアワード2020展覧会は2020年2月29日~3月15日、東京都写真美術館(東京都目黒区)で開催。開館時間は10時~18時(木曜・金曜は20時まで)。月曜休館。入場料は、一般=500円、学生(高校生以上)・65歳以上=300円、中学生以下無料(予定)。

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