NPO法人「大洗海の大学」(大洗大貫町、TEL 029-267-2234)が5月7日、近隣のキャンプ場と連携したキャンプ用品のレンタル宅配サービス「イバラキキャンプ便」を始めた。
同NPOは2004(平成16)年設立。子どもを対象にした自然体験教室やキャンプ場の運営、サーフィン大会の主催、ハマグリなどの貝資源保護に向けたルール指導を行う「クラムセーバー」などを行っている。
昨年秋ころ、茨城県内のアウトドア関連事業者有志で横のつながりを作ろうと「アウトドアサミット」を結成。5月1日、「大洗海の大学」の光又新二さんが「アウトドアサミット」のメンバーに呼び掛け、連携したサービスの開始を決めた。
光又さんは「子どもが『おうち時間』に飽きてしまっているという声や、家庭内でそれぞれが違う端末でバラバラなことをしているという声を耳にした。外出自粛などの状況は、まだ延びるという予測もあったことから、家族で一つのことができればと企画した」と話す。5月7日現在、対応可能エリアは、大洗町とひたちなか市で、対応施設は「大洗海の大学」(大洗町)と「イバフォルニアビーチキャンピングプレイス」(ひたちなか市)の2カ所。随時、対応可能エリアと施設を追加する。
「イバラキキャンプ便」では、希望に合わせ、キャンプ用品を配達。地域のアウトドア施設のスタッフが配達を行い、使い方が分からない人には、設営のサポートを行う。利用希望日の3日前から特設サイトの申し込みフォームと電話で受け付ける。
レンタル用品には、テント(1張=3000円)、アウトドアチェア(1脚=500円)、アウトドアテーブル(1台=1,000円)、ワンタッチタープ(1張=3,000円)、ランタン(1個=1,000円)のほか、テント、寝袋、チェア、テーブル、ランタン、マットを同梱(どうこん)した「はじめてキャンプフルセット」(1セット=7,000円・2人分)などを用意。
光又さんは「全国的に見たらキャンプ用品のレンタルサービスはあるが、僕らのサービスは地域のキャンプ場が地域の人にレンタル用品を届けるというもの。住んでいる地域のアウトドア施設を利用することは少ないが、これを機に地域の施設と人がつながるきっかけになれば」と笑顔を見せる。
「ステイホームで、外と人の暮らしが乖離(かいり)しすぎては良くない。おうちキャンプで家族一緒に取り組むことで、楽しさや新たな発見もあるはず。『自粛でおうち時間大変だった』という感想ではなく、『おうちも楽しいんだね』という感想で自粛を終えられれば」とも。
5月31日まで。状況に合わせ、期間の短縮や延長も行う。