茨城町地域おこし協力隊が3月31日、任期満了に合わせて制作した集大成となるパンフレット「僕らの見つけた『いばらきまち』」を発行した。
茨城町地域おこし協力隊を同日に卒業した星川理恵子さんは茨城町出身。インスタグラムに投稿されていた涸沼(ひぬま)の写真を見たことがUターンのきっかけとなったという。同パンフレットでは、企画・編集・執筆を手掛け、任期3年間の集大成とした。
冊子では、星川さんとともに2018(平成30)年7月に着任した近藤弘志さん、在任期間が重なった前年度着任の川島裕樹さんの3人が在任中に取り組んだ活動や地域のできごとなどから「『よそ者の視点』と『町出身者の視点』を交えてピックアップした」という。
「まちの見どころ」として、涸沼(ひぬま)親沢の夕景、涸沼自然公園のアジサイ、「まちを楽しむ」では民泊体験や同町の伝統行事「あんばまつり」、町内のグルメなどを取り上げた。
2017(平成29)年に設立した茨城町のファンクラブ「いば3ふるさとサポーターズクラブ」や制作したプロモーションビデオ、町の「いいね」を見つけたら発信するためのハッシュタグ「#いば3ぽ」を活用した取り組み、サイクリングガイド制作、コミュニティースペース「Koco・de(ここで)」の運営などの多岐にわたる活動や、同町の集落支援員やお試し移住体験などを紹介する。
星川さんらは、在任中にコンテストにも精力的に応募した。同町在住のクリエーティブディレクターや町職員、地域おこし協力隊がタッグを組んで制作した「茨城町PRポスター」の「APAアワード2020」が広告作品部門入選したほか、カレンダー掲載に至った内容もあったという。
同町町長公室秘書広聴課の大山貴行さんは「職員目線で作ったパンフレットではなく、協力隊ならではの目線が生きたパンフレットで、地元の人との関わりも含めた3年間の集大成となっている。町内の人に『こういうことをやっているんだ』と知ってもらえたら」と話す。
星川さんは「たかが3年、されど3年。協力隊として活動できる時間は短く、いつも駆け足で前のめりで、ゆっくり待つということができず、時には人とぶつかることもあった。それでも、この町を元気にしたいんだ、という気持ちはみんな同じ。コアになる思いは、みんな同じだったと思う」と振り返る。
「振り返ると点の活動ばかりで、うまく線となってつながるところまでは進めることができなかったかもしれない。まだまだできることはあったかなと思うと、少し心残りでもあるが、今後は『いば3ふるさとサポーターズクラブ』の一員として、茨城町の情報発信をしていきたい」と笑顔を見せる。
冊子は役場や茨城町が出店するイベントなどで配布する。