納豆に合うワインを決めるイベント「これぞ!納豆に合うワイン選手権!」が6月17日、水戸市内の飲食店で開かれた。
主催は、ワイン専門店「ワインデマミ」(水戸市見川)店主でシニアソムリエの植田真未さん。水戸の特産品である納豆の消費拡大が目的。
当日は、金砂郷食品(常陸太田市)の「粢(しとぎ)」と笹沼五郎商店(水戸市)の「天狗納豆」の2種類の納豆と、バイヤーなどが選んだワイン10種類を交互に味わいマリアージュを検証した。会場には高橋靖水戸市長も駆け付け、「納豆消費額日本一奪還を目指す水戸市にとって、納豆の多様な楽しみ方ができることは大変ありがたい」とあいさつした。
この日用意したワインは、「クレマン・ド・リムー・テール・ド・ヴィルロング・ブリュット」「日本の地ワイン・国中マスカット・ベリーA」など10本。
審査は、地元納豆メーカーの社長をはじめ、メディア関係者、飲食店関係者など9人が、1本のワインに対して1人最大10点の評価点を集計した。
審査の結果、1位はロゼの「マスカット・ベリーA ロゼ」、2位は白ワインの「フラスカーティ カンネッリーノ」、3位はスパークリングワインの「クレマン・ド・リムー・テール・ド・ヴィルロング・ブリュット」が選ばれた。納豆製造会社社長2人による特別賞には「ヴィーニャ・ソエ・グラン・レゼルバ」が選ばれた。
審査員からは「ワインと納豆が意外に合う」「バランスが良い」「デザートのよう」などのコメントや、納豆の種類とワインの組み合わせによって感じる変化に驚きの声が上がった。
植田さんは「企画してよかった。それぞれのマリアージュの違いが楽しめたのが面白かった」と笑顔を見せる。「今回の結果を踏まえ、飲食店にも納豆とワインの可能性を紹介し、納豆とワインのマリアージュを創造したい。納豆単独の味に慣れ親しんだ水戸市民に新たな体験を提供する機会を増やしていきたい」と話す。
結果を受け、同店では、検証に使ったワイン10種類のいずれかを購入した人に、金砂郷食品の「粢(しとぎ)」か「天狗納豆」1個を進呈するという。
植田さんは「今後、水戸で面白い企画をやっていると他県からも人が来てくれるようになれば。今回の企画は自宅でも簡単にできる。酒のつまみにもデザートにもなることは実証済みなので、納豆とワインを買って自宅でいろいろ楽しんでいただけたら」とも。