イラストや写真をプリントしたTシャツを大洗の砂浜に展示するアート展「風にころがるTシャツ展」が6月16日~22日の期間中、大洗サンビーチ海水浴場(大洗町港中央地先)で開かれる。
同展示は「楽しい」「かっこいい」「面白い」をコンセプトに、イラストや写真をプリントしたTシャツを砂浜に展示するというもの。高知県黒潮町のNPO「砂浜美術館」発祥で、30年以上の歴史がある。発起人で大洗町在住の栗原敬太さんが、「Tシャツアート展」のフレンドシップ事業として企画。大洗では初開催となる。
栗原さんは「昨年秋ころから砂浜を舞台にしたアートイベントを考えていた。砂浜美術館のTシャツアート展を知り、今年1月に黒潮町を訪れたところ、南海トラフの影響による津波高予想が最大34メートルと発表された土地にもかかわらず、悲観せず真っすぐに日々を生きる人々の姿があった。その原動力は『これまで積み重ねてきた文化の力』なのではないかと感じた」と振り返り、「私が生まれた大洗でも、どんな困難をも乗り越えられるしなやかさを次の世代へ残したいと考えた。そのために、生あるものの積み重ねを形にできる土壌と人の輪、そして作品が必要だと考えた」と話す。
大洗を中心に活動する光又新二さんやカフェ「family tree company 」オーナーの小竹森さん、大洗の宿「里海邸」の石井さんらに呼び掛け、合計30人が参画。5月に黒潮町で開催された「第31回Tシャツアート展」に出品した32作品を展示する。
栗原さんは「この街の面白いことはここから始まる。よく海に来る人も、そうでない人も、このイベントをきっかけに大洗の海のこれからに思いをはせてほしい」と来場を呼び掛ける。「来年以降は年1回の定期イベントとして開催予定している」とも。