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国産イノシシ皮でブランド立ち上げへ 城里町の女性が挑戦

なめした皮を持つ瀬川さん

なめした皮を持つ瀬川さん

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 城里町の地域おこし協力隊として活動する瀬川礼江(ゆきえ)さんが「イノシシ革ブランドsangrie(サングリエ)」の立ち上げを目指し、資金支援を呼び掛けている。

イノシシの皮をさばく瀬川さん

 瀬川さんは土浦市出身。都内に就職したが、「生まれ育った茨城県という地域の中で頑張ってみたい」と城里町の地域おこし協力隊へ応募。2016年4月にから同隊の一人として活動している。就任後、狩猟免許と猟銃狩猟所持許可を取得し、猟友会に交じりイノシシの解体に立ち会うようになる中で、次第に解体後にごみ袋に入った皮が気になるようになったという。

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 「『捨てるだけではなく、何かできることはないか』と考えるようになった」と瀬川さん。活用法を試行錯誤し、たどり着いたのは、イノシシの「皮」を「鞣(なめ)し革」にするという方法。「柔らかい」「濡れに強い」、銃創や生活傷といった「市販革では味わえない風合い」、「厚みの割に軽く、丈夫」という特徴を生かし、「新しい革の楽しみ方ができる」素材としての活用だけでなく、狩猟や有害鳥獣捕獲についての情報を発信できると確信したという。

 瀬川さんはこれまでの活動の中で、イノシシを革に仕上げる「皮についた獣脂を除去する」という工程を、町役場の車庫やキャンプ場の敷地を利用し作業していたが、人通りの多い場所での作業が難しいこと、水道の有無、自宅アパートでは保存等が難しいことなどから、突発的な皮の提供にも応じられる物件を探していた。

 元鮮魚店の貸し出しの目処がついたことから、工房兼作業場としての改装費用のため、クラウドファンディングで支援者を募ることにした。クラウドファンディングは、75万円を目標に7月20日に開始。2,000円・3,000円・4,600円・5,600円・7,050円・2万5,000円・5万円・15万円・20万円(2コース)の10コースを用意する。

 工房や作業場の整備完了後は、革になった後の物作り体験や皮の裏の獣脂除去体験など革になる前の作業の体験を計画。瀬川さんは「獣害と言われるイノシシと狩猟や有害鳥獣、ハンターといったなかなか接点のない事象だが、少しでも興味がある人が体験や商品を通してアクセスしやすいような活動につなげたい」と話し、「クリエーターの素材選びの選択肢の一つとしてもっと浸透させたい。私の作る革と茨城県で活躍するクリエーターや会社を通して茨城県の魅力も伝えられたら」と期待を寄せる。

 支援は現在、クラウドファンディングサイト「Makuake」を通じて呼び掛けている。クラウドファンディングは10月15日まで。