水戸の震災2日目―余震続くも徐々にライフライン回復

地震発生直後、水戸市銀杏坂のシンボルのイチョウの護岸が崩れ、その間を通って市民が避難した

地震発生直後、水戸市銀杏坂のシンボルのイチョウの護岸が崩れ、その間を通って市民が避難した

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 3月11日午後2時46分ごろに発生した東日本大地震により、震度6強の揺れに見舞われた水戸地方は13日になり、水道、電気、ガスなどのライフラインが徐々に回復しつつある。

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 地震発生直後、水戸駅ビル「エクセル」や「丸井水戸店」などでは商品などが散乱。買い物客や従業員ら数百人は係員の誘導により、近くの三の丸小学校へ避難。誘導路の途中にある銀杏坂のシンボルのイチョウの護岸も崩れるなど、余震におびえながらも整然と避難した。東照宮では石の鳥居が崩壊、駐車場では車6台ほどが土砂崩れの下敷きになり、1人が生き埋めに。神官や土木作業員らにより救出される一幕も。

 同日からライフラインは壊滅。水戸へ通じる道路や橋などもひび割れや陥没などのために通行不能の場所が続出。道路や鉄道などの交通もマヒした。ビルや家屋への被害も多く、この日は多くの市民が避難所や車の中で眠れぬ夜を過ごした。

 一夜明けた12日は被害状況も明らかになり、営業を再開したコンビニやガソリンスタンドなどでは人や車の長蛇の列ができた。コンビニでは1人5品までの買い物制限を行ったり、薬を飲む人に優先して水を販売するなど対応した。内原イオンでは営業を停止。テナントの代表1人だけが15分だけ自店の被災状況を確認できるなどの入店制限が行われた。水戸市内で一部地域を除いて最初に復旧したのは都市ガス、次いで水道、電気の順。避難所から自宅へ帰る人も出始めた。

 13日からは電気の回復により営業を再開するスーパーなどがツイッターなどで情報提供を始めた。また、電気の復旧により、ガソリンスタンドなどの営業再開が目立った。

12日・13日に予定されていた「水戸納豆早食い世界大会」「水戸藩味な城下町まつり」など市内のイベントもすべて中止。水戸芸術館や茨城県近代美術館なども閉館中。

 12日までに地震により茨城県内では16人の犠牲者が出たが、周辺の大洗町は津波の被害が甚大。東海村では広島県から来ていた作業員4人が亡くなるなど地震により犠牲者が出た。

 茨城放送では地震直後から24時間態勢で、市民生活情報などを放送。道路状況や給水場所、営業している店舗情報などを放送している。

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