茨城県つくば市の工務店、株式会社AS IT IS(代表:弓削誠、菅原亮介)は、住宅検討中の生活者向けに「待機コスト・シミュレーター」を2026年5月20日に公開しました。建材価格・住宅ローン金利・仮住まい費の3指標をユーザー自身の数字に置き換え、半年~2年待機した場合の損失を3シナリオで試算します。自社に不利な「待機が合理的」との判定も結果として出る建付けが特徴で、入力データはブラウザ完結でサーバー送信されません。
■ 公開の背景:ナフサショック以降の構造変化と顧客不信
国土交通省「建設工事費デフレーター」によれば、建設総合の建設工事費は2020年から2024年の4年間で+19.4%上昇しました。年率換算で4.55%となり、2005年から2020年の15年間(年率約1%)の約4.5倍のペースで上昇しています。背景にはナフサ価格の高止まり、円安、労務費上昇の同時進行があり、業界では「構造変化」との認識が広がっています。
一方、生活者側では「もう少し待てば下がるのではないか」という判断が増えています。住宅ローン金利の上昇局面と仮住まい費の継続負担を含めて考えると、待機の合理性は単純な建材価格動向だけでは判断できません。AS IT ISでは商談現場で「待つべきか動くべきか」の相談が増加していることを受け、営業ツールとしてではなく、顧客が自身の数字で判断するための試算ツールとして本シミュレーターを開発・公開しました。
■ シミュレーターの3つの特徴
【特徴1:自社に不利な結論も出る判定設計】
試算結果は3つの区分で表示されます。
・Result A:弱気シナリオで建築費比8%以上 ─ 動く方が経済合理性が高い
・Result B:弱気シナリオで建築費比3~8% ─ 状況次第
・Result C:弱気シナリオで建築費比3%未満 ─ 待機の経済合理性が残る
Result Cは「いま受注しない方が合理的」との示唆を含みます。工務店が自社受注の見送りを正当化しうる結論を出すツールを公開することは業界として異例です。AS IT ISは「顧客判断の材料に徹し、営業判断の道具にしない」を運用方針として明記しています。
【特徴2:3シナリオでの感度分析】
・弱気:金利±0/建材年1%(2005-2020年のCAGRに回帰)
・中位:金利+0.25%/建材年4.5%(2020-2024年CAGRが直近継続)
・強気:金利+0.5%/建材年8%(2021年単年の木造住宅上昇率と同水準で再加速)
数値の出典は国交省「建設工事費デフレーター」、建設物価調査会の公表値、各金融機関の住宅ローン金利公表値、日本銀行金融政策発表。判定はもっとも保守的な弱気シナリオを基準としており、ユーザーが「最悪でもこの程度」を起点に判断できる構成にしています。
【特徴3:プライバシー by デザイン】
入力された借入額・家賃・建築費等の数値は、ブラウザ内のJavaScriptで完結し、AS IT ISのサーバーには一切送信されません。住宅検討時の機微な家計情報を扱うツールとして、リード獲得との切り離しを明示しています。結果はPDFとして出力・持ち帰りでき、検討資料としてファイナンシャルプランナー・税理士への相談時にも利用可能です。
■ シミュレーターが意図的に対応していないこと
・住宅ローン控除・贈与税非課税枠は計算外(税理士・FPとの個別相談を併用する設計)
・現在価値割引は未適用(単純合算による試算)
・個別商品の推奨はしない(特定の住宅ローン商品や金融商品を勧誘するツールではない)
開発元として「意思決定の出発点としての利用」を推奨し、最終判断は他の情報源と顧客自身の判断によることを利用規約上も明記しています。
■ 代表コメント
【株式会社AS IT IS 代表 弓削誠】
「ナフサショック以降、住宅検討中のお客様から『待てば下がるのではないか』という相談が増えました。当社としても、商談現場で営業トーク的に『今が買い時です』と言うことに違和感がありました。建材は確かに上がっていますが、金利と仮住まい費を含めて、お客様自身の数字で判断していただかなければ意味がない。であれば、自社に不利な結論も出るツールを、利益相反のない形で提供すべきだと考えました。リード獲得目的の入力フォーム連動も意図的に外しています。業界全体の信頼回復に少しでも資すれば幸いです」
【株式会社AS IT IS 代表 菅原亮介】
「中小工務店こそ、顧客との情報の非対称性を縮めることに資源を投じるべきだと考えています。データの出典は国交省と建設物価調査会という一次資料を使い、編集現場の方が裏取りされても破綻しない設計にしました。同業の工務店・設計事務所からも問い合わせがあれば、設計思想の共有や個別の数値前提の差し替えにも応じます」
■ シミュレーター概要
サービス名:待機コスト・シミュレーター(Cost of Waiting Simulator)
URL:https://asitis.ibaraki.jp/simulator-cost-of-waiting/
公開日:2026年5月20日
利用料:無料・会員登録不要
入力項目:借入希望額、自己資金、現家賃、建坪、建築費、待機想定期間(3/6/12/24ヶ月)、金利、金利タイプ、返済期間
出力:3シナリオでの総損失額・建築費比、Result A/B/C判定、PDF保存
データソース:国土交通省「建設工事費デフレーター」、建設物価調査会、各金融機関住宅ローン金利、日本銀行金融政策発表
データ取り扱い:入力値はブラウザ内で完結。サーバー送信なし
■ 会社概要
社名:株式会社 AS IT IS
代表者:弓削誠、菅原亮介
設立:2016年5月
資本金:2,000万円
従業員数:16名
事業内容:注文住宅の設計・施工、リノベーション、店舗建築、まちづくり関連事業
所在地:〒305-0016 茨城県つくば市大576(つくば店)/〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町3丁目10-12 J-ARC吉祥寺103号室(吉祥寺店)
設計事務所登録:第B5462号(0308)
建設業許可:茨城県知事許可(特-06)第35551号
公式サイト:https://asitis.ibaraki.jp/
■ 本件に関するお問い合わせ
株式会社AS IT IS 広報担当 弓削誠
TEL:029-869-7033
Email:yuge@asitis.ibaraki.jp