水郡線を使った「水郡線リトリートツアー -ローカル線で育むチームの絆-」が9月19日、水郡線沿線で開かれた。
同ツアーは、水郡線の新たな利用の形を探る実証事業として茨城県が企画し、水戸の旅行会社「アーストラベル水戸」が運営。企業や団体が研修や社員交流の場として沿線を訪れる「リトリート」の需要を調べ、今後のツアーの基となるコースづくりにつなげる。沿線の大学生・高校生が考えたアイデアも取り入れた。
当日は、水戸市の鯉淵工業から社長や現場監督業務などを行う社員ら13人が参加した。JR水戸駅を出発し、山方宿駅(常陸大宮市)で下車。納豆メーカー「舟納豆」の工場などを見学した後、ホテル鮎亭(常陸大宮市)で昼食と会議を開き、ブドウ狩りも楽しんだ。常陸太田駅から水郡線で水戸まで戻った。
ホテルでの会議は1時間の予定だったが議論が活発になり、1時間半以上に及んだ。鯉淵工業の高野和子社長は「いつもと違う環境だからか話しやすかったようで、いろいろな意見が出た。それぞれの悩みや知識の共有ができ、有意義だった」と話す。
参加した女性社員は「納豆工場など、地元だからこそなかなか行かない場所を改めて知ることができた。車での移動が基本の茨城で、水郡線に乗ると見える景色も違い、気付きがあった」と振り返る。別の女性社員は「ブドウ園などで、業務だけでは分からないそれぞれの性格も見えて新しい発見があった。社員同士の会話も弾んだ」と話す。男性社員からは「こうして会社を離れ、体験と併せて会議をするのはいい。毎月やりたい」との声も聞かれた。
県は、観光客を中心とした新たな誘客で水郡線の利用促進を図っている。沿線では秋に向け、常陸国ロングトレイルやコスプレなどをテーマにしたツアーも予定する。