JR水郡線の利用促進を考える「みんなで考える水郡線利用促進アイデア会議」の発表会が8月28日、那珂市中央公民館(那珂市福田)で開かれた。沿線の高校・大学の7団体が、ツアー企画を提案した。
同会議は、茨城県と水郡線利用促進会議が沿線地域の活性化を目指して開いている。7月7日の勉強会を経て、生徒・学生が夏休み中に企画を練り上げてきた。この日は、太田第一高校、太田西山高校、茨城高校の4班、茨城大学のSDGsサークルが登壇した。
自転車を車内に持ち込める「サイクルトレイン」の改善や、沿線を巡ってスタンプや称号を集める「水郡線パスポート」、沿線店舗の優待券を兼ねた「常陸国トレーディングカード」、忍者の衣装で列車に乗り込む「忍者体験ツアー」など、提案は多岐にわたった。アニメ声優による車内アナウンスや撮影小物の貸し出しを組み合わせたコスプレツアー、駅舎でアナウンス原稿を作って車内で読み上げるワークショップ、行き先をカプセルトイで決める企業研修型ツアーといったアイデアも披露された。
会場には、沿線市町村の担当者やJR東日本水戸事業本部の担当者も出席した。サイクルトレインについて、JR東日本水戸事業本部担当者は「利用者に理解してもらう工夫が課題」とし、常磐線の事例も参考に協力していく考えを示した。
茨城大学のSDGsサークルで参加した地域未来共創学環3年の高塚悠史さんは「去年よりレベルアップした提案ができた。ツアーだけでなく、日常利用も一緒に考えていける機会があればもっといい。水郡線らしさをもっと前面に押し出すことが大事」と話す。
同大農学部2年の中野愛咲さんは「今年は新入生も入ってサークルの人数が増え、みんなで活発に話し合って進められた。日常的にもっと水郡線に乗って、その魅力や、もっとこうしたらいいという改善点をより深められたらいい」と話す。
総評した茨城県交通政策課長の伊藤豪人さんは「デジタルやSNSを意識した感性、旅行者の視点、実際に乗ってみた体験に基づく提案が多かった。目的地だけでなく、水郡線に乗ること自体を楽しんでもらう仕掛けが大切だと気付かされた」と話す。
県は、発表されたアイデアを10月以降に予定するツアー企画に生かす方針。沿線では秋に向け、常陸国ロングトレイルやコスプレなどをテーマにしたツアーの準備を進めている。