茨城県にゆかりのあるグラフィックデザイナーを中心としたクリエーティブプロジェクト「投稿鉄道ユニオン」が現在、ひたちなか海浜鉄道湊線の車内で行われている。
同プロジェクトは、鉄道車内の窓上にある広告掲示スペースを表現活動の場として活用する取り組み。「個人の表現が公共の場にはみ出し、響き合うことで生まれる豊かさを大切にしたい」という趣旨で企画された。
参加者は「組合員」と呼ばれ、8月時点の組合員は18人。毎月、組合員の1人がテーマを設定し、各組合員がそのテーマを解釈したA3サイズのグラフィック作品を制作して車両に掲示する。掲示の様子はインスタグラムなどのSNSでも発信していく。公共空間のグラフィックデザインの多くが商業広告で占められる中、「撮り鉄」「乗り鉄」に続く新たな関わり方として、グラフィック作品を投稿する鉄道ファン=「投げ鉄」という文化の醸成も目指すという。
初月となる7月のテーマは「平和」。同プロジェクト呼びかけ人で、笠間市のグラフィックデザイン事務所「DIVE」主宰者の小池隆夫さんは「たわいのない活動を楽しめるのも平和であってこそ。湊線から思い思いに平和を表現したい」と意気込む。
小池さんは「まずは7月から9月までの3カ月間行い、その後も継続を目指していく。車内外の広告空間が、毎月テーマや表現を変えたさまざまなグラフィック作品で彩られ、動くアートギャラリーのような空間が生まれる。ひたちなか海浜鉄道や沿線地域のプロモーションや、実験的な表現の場を通じて思わぬ出会いや新しい展開につながれば」と話す。